●サービス料が10%から15%へ♪
・・・・・・と申しましても、当館の話ではありません。
当館はサービス料は10%となっていますが、原則、それは宿泊代金に含まれていますので、あくまでも形式的なもの。
多くの旅館さんは「サ込み」という名称で宿泊代金にサービス料を含んでいることになっています。
高級旅館はわかりませんが、中料金の旅館さんだと、名称こそ「サ込み」となっていますが、会計上もサービス料は分離していないのでは?
サービス料は全く形式的なもので、実は存在しない物だと思います。
サービス料込みと言っていますが、実際はお客様から頂戴していません。
いつか、僕も「サービス料」の記載を辞めようと思っています。
一方、大手ホテルの場合は、しっかりサービス料を取ります。
その都内の超一流ホテルのサービス料が10%から15%になると言う通知を受け、びっくりしています。
そもそも大学で観光を勉強した時は、日本のサービス料(奉仕料とも言う)は海外の「チップ」の替りだと学びました。
日本語では「チップ」ですが、英語にすると「TIP」であり、発音的には「ティップ」が正しいのではと思っていました。
これは「To Insure Promptness」の省略で、つまりサービスマンに料金プラスアルファの金額を支払うことで、「サービスの迅速性を保証する」みたいな意味だと聞きました。
「自分だけ特別に良くしてよ、お金余分に払うから」って意味だとしたら、至極当然のことですよね。
これを日本ではチップをいちいち手渡すのが面倒との事で、一律料金に上乗せしてしまったのだとのこと。
これだと、全く平等になってしまい、特別感はゼロ。
僕がホテルマンだった時代は1980年代中旬から1990年代。
バブル前夜~バブル~バブル崩壊の頃。
ベルマンの時はチップをたくさん貰いました。
外国人比率が60%を越えていると、外国人だらけです。
フロントのチェックインカウンターから一番遠い客室までは、普通に歩いて5分くらいかかります。
外国のビジネスマンの方って、ホテルに一週間くらいお泊まりになりますので、でっかいスーツケースが2個くらいあったりします。
一つ一つが超重い。
それをカートに乗せて、客室まで運びます。
その5分間、無言で歩く訳にも行かず、その外国人の客様とお天気や食事の話などを英語でしなくてはいけません。
ここで英語力はかなり鍛えられます。
客室に到着し、お部屋の説明をして、最後に挨拶してお部屋を出る時に、多くの外国人のお客様はチップを下さいました。
ドル札の方もいれば、千円札一枚下さる方もいました。
日本人の方も結構、千円下さいました。
仕事の最後に、貰ったチップはチーフに提出します。
チーフはそれを更に上司に渡して、全員から集めたチップをまとめて、月に1回、全員均等に分配します。
日本円の分とドルを日本円にした分と2本立てでした。
月に5万くらい、いった時もありました。
次の職場は「客室清掃」でしたが、良くある「枕チップ」みたいなのには、滅多にお目にかかりませんでした。
一番最初にフレンチレストランでウェイターをやった時も、チップを貰ったのは数えるくらい。たぶん、キャプテンとかになって、そのテーブルを最初から最後まで任せられる様になるときっとチップも貰えたのかもしれません。
僕は残念ながら、そこまで技量が上達しませんでしたから、残念です。
とにかく、ベルマンのチップは桁が違いました。
現在、そのサービス料がスタッフへの給料の支払いの際に、上乗せで支払われているのかと言うと疑問です。
僕がホテルマン時代もそんな明細はありませんでしたから。
15%にサービス料が上がる。サービスは超一流です。
その一部でもスタッフに還元してくれれば、スタッフの意欲も増すのでは?と思います。
勿論、これからも足繁くお邪魔したいと思っています♪