グレッグ・レイク架空インタビューvol.3 ELP結成 | 秋 浩輝のONE MAN BAND

秋 浩輝のONE MAN BAND

はじめに言葉はない

あくまで架空インタビューです。事実と思われるエピソードや、キースとグレッグが過去にインタビューで語ったことを膨らませ、「創作」しています。(一部ウソも含まれていますw)

 

GL=グレッグ・レイク

HA=秋 浩輝

 

HA「オリジナル・クリムゾンのバンド内の力関係はどうだったんですか?」

 

GL「世間で言われてるように、ロバート・フリップが独裁者で、全権支配していたわけではなかった。音楽的実力も互角だったし、すべてにおいて平等だったよ。宮殿は、各メンバーの実力が如何なく発揮されて、偶発的に出来上がったものだ。一種のケミストリーが起こったんだ。それはすごいエネルギーだったよ」

 

HA「やっとまともなインタビューになってきましたね(笑) 宮殿は、それまで主流だったブルース・ロックからは、最もかけ離れた音楽でした。どうして、あのような音楽が生まれたのですか?」

 

GL「それはイアンとロバートの資質が大きく反映していたからじゃないかな。イアンは軍隊バンドでフルートやサックスを吹いていた。クラシックやジャズをやっていたんだ。ロバートと俺は幼馴染で、10代の頃、ドン・ストライク先生のギター教室に一緒に通っていたんだが、ヤツのクラシック・ギターのテクニックはピカイチだった。ある時、パガニーニの難曲を初見で見事に弾きこなし、周りを驚かせた。さらにジャズ・ギターも器用に弾きこなすんだ。おそらくロバートはイギリスではナンバー・ワンのギタリストだろう」

 

HA「あなたがそれだけ他人のことを褒めるなんて珍しいですね」

 

GL「俺だって、力のあるものは素直に認めるよ。ゴーマンはキャラでやってるだけなんだ(笑) ロバートの欠点はブルースが弾けないことだ。ブルース風なアドリブは、あまりスムーズに弾けてないだろう? アイランド・クリムゾンの他のメンバーはR&Bバカばっかしだったから、ロバートひとり完全に浮いてしまっている。その時期のライブ『アースバウンド』を聴けば、よく解るだろ」

 

HA「あなたは意外と他人のことをよく見ているのですね。いや~驚きました! てっきり、自分以外のことには興味がないナルシストでエゴイストだと思ってましたから」

 

GL「いやいや。あと、ピート・シンフィールドの古典的で哲学的な詞が、曲に重みを与えてくれたのは確かだ。俺は友人として、詩人として、ピートのことを尊敬している。だから、ヤツのソロアルバムにも最大限の協力を惜しまなかったし、悪の教典や海賊の詞も書いてもらったんだ」

 

HA「なるほど。ところで、キース・エマーソンやカール・パーマーとは、どういう経緯で知り合い、バンド結成したんですか?」

 

GLアメリカでクリムゾンとナイスのライブが、たまたま同じ日、同じ会場にブッキングされていて、その時知り合ったんだ。クリムゾンは、イアンとマイケルの脱退が決まっていて、崩壊寸前だった。俺はどうするべきか迷っていた。キースはナイスに限界を感じていたそうだ。ほかのメンバーが力量不足だったからね。つまり、ふたりとも『明るい未来』を模索していたんだ。話し合うとウマが合ったので、一緒にやろうという話になった。初めはまったく音を出さずに、ひたすら話し合った。いいドラマーはどこかにいないかとかね。ドラマーの第一候補は「サイモン・フィリップス」だった。あと、ジミヘンのとこにいた「ミッチ・ミッチェル」とかね。最終的には「カール・パーマー」を選んだんだけど、ヤツとセッションしたら、他のドラマーでは起こらなかったケミストリーが起こったんだ。これは口で説明するのは難しいけどね。でも、ヤツはなかなか首を縦に振らなかった。まだ「アトミック・ルースター」に在籍していて、けっこういい収入があったらしいんだ(笑)」

 

HA「そうですか……キースの話とだいぶ違いますね。キースによると、初めて話した時のグレッグは皮肉屋で、取りつくシマがないというか、どうしようもなかったと言ってましたよ。『ライブでキーボードの音がはっきり聴こえなかったが、おまえの弾き方が悪いんじゃないのか』と、いきなり初対面で会った時に言ったそうじゃないですか」

 

GL「さぁ、覚えてないなぁ~」

……急に口笛を吹き始めるグレッグ。曲は初来日の時によく吹いていた『ある愛の詩』だった。

 

HA「キースは、『グレッグにあの豊かな声量のテナー・ボイスがなければ、あんな性格の悪い奴と組むことは絶対になかった』と言ってましたよ。キースはギタリストのスティーヴ・ハウ、ベーシストのクリス・スクワイアとセッションしたこともあるそうですね。両方ともうまくいったにもかかわらず、一緒にやるまでには至りませんでした。クリスに歌わせようとしたら、『声が細いので、ハモリくらいしか歌えない』とクリスは言ったそうで。やはり、ネックはボーカルだったんですね。でも、もし彼ら3人が組んでいたとしたら、ロックの歴史は変わっていたでしょうね」

 

GL「人との出会いは、偶然の積み重ねなんだよ。俺はそういう意味では「ラッキー・マン」だったと思ってる。世界でトップクラスのギタリスト、ロバート・フリップ、世界一のキーボーディスト、キース・エマーソンと組んだおかげで、俺は世界的なスター・ミュージシャンになれたんだ。正直言うと、俺は音楽的実力では彼らの足元にも及ばなかった」

 

HA「はい? 体調でも悪いんですか?」

 

GL「逆に言うと、俺イケメンだし、フロントマンとしての輝きがあったから、彼らもその威光にあずかり、スター・ミュージシャンになれたんだ。俺様のおかげだ」

 

HA「安心しました。今日も舌好調ですね」

 

GL「いやいや」

 

若き日のRobert Fripp

 

若き日のSteve Howe

 

若き日のChris Squire

 

(vol.4に続く)