①ミセス・ロビンソン ②エミリー・エミリー(ライブ) ③ボクサー
④59番街橋の歌(ライブ) ⑤サウンド・オブ・サイレンス
⑥アイ・アム・ア・ロック ⑦スカボロー・フェア/詠唱
⑧早く家に帰りたい(ライブ) ⑨明日に架ける橋 ⑩アメリカ
⑪キャシーの歌(ライブ) ⑫コンドルは飛んで行く
⑬ブックエンド ⑭いとしのセシリア
1972年リリース。
レコード会社が企画した単なるヒット曲の寄せ集めなら取り上げる意味はないが、
このアルバムはS&G自ら選曲、再マスタリング、
初出のライブ4曲を挿入といった
当時としては付加価値満載のグレイテスト・ヒッツ・アルバムだったので
無視するわけにはいかない。
14曲中、オリジナルそのままで手を加えてないのは4曲だけらしい。
その4曲がどの曲なのか、いまいち解らない。
当時の音楽の月刊誌に詳しく書いていたものを
古本屋で立ち読みした(貧!)ような気はするが定かではない。
消去法でいくと、②「エミリー・エミリー」④「59番街橋の歌」
⑧「早く家に帰りたい」⑪「キャシーの歌」はライブなので除外。
ライブの拍手がイントロに被っている
⑤「サウンド・オブ・サイレンス」、⑨「明日に架ける橋」も除外。
オリジナル・バージョンで、イントロが前曲と被って
フェード・インしていた⑩「アメリカ」は、
アタマからちゃんと音がきれいに入ったマスタリングをしているので除外。
⑬「ブックエンド」は前曲のストリングスが被っているのを外したのと
装飾っぽいギターの音が追加されているので除外。
すると残った曲は、①「ミセス・ロビンソン」③「ボクサー」
⑥「アイ・アム・ア・ロック」⑦「スカボロー・フェア/詠唱」
⑫「コンドルは飛んで行く」⑭「いとしのセシリア」の6曲。
このうちの2曲は再マスタリングが施されているわけだが、
どれもオリジナルと同じに聴こえる(笑)
音をもう一度振り分けて、再マスタリングしたのかもしれないが、
幾分①「ミセス・ロビンソン」と⑭「いとしのセシリア」の音が
良くなっているような気はする。
が、気のせいかもしれない(笑)
といったところで、間違っている可能性は大だが、
手を加えていないのは、③「ボクサー」⑥「アイ・アム・ア・ロック」
⑦「スカボロー・フェア/詠唱」⑫「コンドルは飛んで行く」
の4曲ではないだろうか。
②「エミリー・エミリー」は、
アートの歌い方とポールのギター伴奏アレンジから察するに、
1969年のライブだろう。
ギター伴奏は1967年~1968年あたりのライブに比べると、
格段にスケール感がアップしている。
ただし幻想的な雰囲気を出すために、
他の曲よりもリバーヴが深く掛けられている。(ギターもボーカルも)
間奏のギター・ソロは、とてもカッコ良く、
そうとう難しそうに聴こえるが、実はさほど難しくはない(笑)
12弦ギターの豊かな響きのおかげで、
非常に難しく複雑そうに聴こえるのである。
このあたりのポールのセンスは凄い。
ポールのギター全般に言えることだが、
何曲かを除いては、ポールのギターはさほど難しくはない。
ただ、派手に上手く聴かせるテクニックやセンスが凄いのである。
④「59番街橋の歌」は、
原曲のジャズ・アレンジもカッコ良いが、
アコギ1本の伴奏も引けを取らずカッコ良い。
この曲は、初めから終わりまで同じ3コードの繰り返しで、
思いっ切りシンプルな構造であるにもかかわらず、
ちゃんとサビはあるし、エンディングのスキャットは
対位法を駆使したふたりのハーモニーで締め括られるという、
非常に複雑な曲に仕上げている。
まさにハイセンスとは、このことだろう。
スキャットの仕方がライブによって変わるところがミソ。
音楽は生きているからこそ、常に変化していくのだと、
ポールは教えてくれているような気がする。
⑧「早く家に帰りたい」も1969年のライブである。
この時代は2コーラス目のサビ前のボーカル・メロディ、
ギター共に変化したアレンジを加え、
シンプルだった曲が、より深みのある曲にバージョン・アップした。
3コーラス目のハーモニー・ボーカル&ギターの盛り上がり方も効果的で、
スケール感がそれまでの演奏より格段にアップ、
幾つかのライブ・バージョンの中では、文句なく最高の出来となっている。
⑪「キャシーの歌」のライブは円熟したポールの歌とギターが聴ける。
まったく非の打ち所のない安定した演奏である。
だが、この曲に関してはS&G2枚目のオリジナル・アルバム「サウンズ・オブ・サイレンス」
に入ったオリジナル・バージョンのほうが良いと思う。
オリジナル・バージョンは淡々とした歌い方にもかかわらず、
ポールのキャシーに対する切実な想いが、より深く感じられるのである。
また、オリジナルのエンディングのギター・ソロのほうが力強くて、
その確信に満ちた愛をしっかりとサポートしているように思えるのだ。
彼らは現在、70歳を越え、初老といってもいい年齢になってしまった。
5年前の2009年にS&Gとしては、3度目の来日を果たし、
私もいそいそと東京ドームにまで出掛けていった。
年齢的に最後の来日になるかもしれないと思ったからである。
そもそも私はポールサイモンのギターに憧れ、ギターを始めたのだ。
ボーカル・ハーモニーに興味を持ったのも、
彼らのハーモニーの美しさに惹かれたからだった。
そのあと、色々なジャンルの音楽を旅してきたが、
S&Gは私の礎である。
たぶん死ぬまで聴き続け、コピーし続けるはずだ。
私は浮気はするが(笑)戻るところは常にS&Gなのである。
2014.03.31ブログ村トーナメント優勝作品
テーマ/ちょい懐かしい?好きな音楽 参加人数27名
