お世話になっております。
今回部員ブログを担当させていただきます、國府田駿です。

引退ブログの連絡が来てから、何を書こうかと色々考えましたが上手くまとまらずに期限を過ぎてしまいました。親、同期、環境への感謝。サッカー人生の総括。後輩へのメッセージ。同期のブログを見て同じように書いてみようと試みもしましたが、どうしても素直な気持ちよりも頭が先行して、味気のない文章しか書けずに何度も書き直す羽目になりました。そのため、このブログでは上手く書けない今の私の状態そのものを素直に書き出してみたいと思います。

引退してからもう少しで一ヵ月が経過しますが、正直あまり実感はありません。確かにグラウンドに通うこともなくなり、身体的に疲れることもなくなりましたが、サッカーがなくなった今の生活に空虚感を感じることもなければ、充実感が無くなったと感じることもありません。引退してからは授業と卒業論文とバイトの三つに追われる生活が続いていますが、あまり悪くないなとも感じています。グラウンドに行きたくなるのもキャンパスで後輩に会った時くらいで、サッカーのこともほとんど考えることはなく、今は自分のやるべきことに集中できているような気がします。そんな感じでいざ18年間続けてきたサッカーが日常からなくなってみても、あまり変化なく過ごしている自分は不思議だなとも感じます。あれだけ好きで打ち込んでいたサッカーなのに。もう少し何かしら反動のようなものがあってもいいと思ったりもします。

しかし、一つだけ変化したと感じることがあります。それは引退してからずっと心に重くのしかかっているものがあることです。それこそが「敗北者」という3文字です。うまく表現できませんが今の私にはそんな気がしています。小学生の全国大会。中学からユースチームへの昇格。高校選手権出場。インカレ出場。そして、小さいころから追い続けたサッカー選手という夢。振り返ればすべてにおいて私のサッカー人生は負け続きです。ただし、これらの結果はあくまでも相対的なものです。問題はおそらく、大学四年生という最後の年に、この負けつつあったサッカー人生を受け入れようとしていたことです。高校の同期、小学校のチームメイトなどが夢をかなえていくことに焦りを感じつつも、その現実を直視しようとしない自分がいました。それでも目の前のサッカーには常に全力で取り組んできた自信はあります。しかしその裏側で、「絶対にプロになる」と公言しなくなった自分の存在には気づいていて、必死で「プロサッカー選手」という結果以外で自分の手元に残る何かを探していたような気がします。本気でサッカーに向き合っていたことには変わりないので、本当に多くのことを学ぶことができましたし、人としても大きく成長できた気がします。ですが、それ以上に今の私には、自分の負けを受け入れたことが大きな重りとなって残っています。

だからこそ今はやるべきことに全力を注げているのだと思います。負けたサッカー人生をゆっくり振り返りたくないのか、もうこんな負けを味わいたくないからなのか、そこら辺の自分の動機もはっきりわかりませんが、この「敗北者」の重りが何かしら今の自分のエネルギーになっていることだけは確かです。私にとって大学サッカー、もしくはサッカー人生を美談として語れるようになるのはまだまだ先になるかもしれませんが、とりあえず今はこの「敗北者」の看板を背負って走り続けたいと思います。そしていつの日かあの敗北があったからと振り返れるようになるまで頑張りたいと思います。

長くなりましたがこれが今の私の素直な気持ちです。
本来引退ブログはもっと明るくあるべき?です。後輩のみんなは清々しい気持ちでこのブログが書けるように残された期間死ぬ気で頑張ってみてください。
みんなの活躍楽しみにしています。
本当にこのサッカー部が好きでした。ありがとう。

國府田駿