僕は挫けそうな時、妥協しそうな時、慢心しそうな時があります。

でもそんな時、必ずひとつのフレーズが頭をよぎります。間違いなく。絶対に。

「怯まず驕らず溌剌と」

僕は兵庫県の滝川第二高校出身です。滝二の伝統的なモットーがこのフレーズです。
そして、先生や多くのOBの方々が口々に「怯まず驕らず溌剌と」と仰るのですが、高校生当時はその意味も深く理解しようとせず、ただ呪文のように体に染み付いたフレーズです。

高校時代は先生の指示に従って行動する毎日でしたが、大学生になると自分のことは自分がなんとかせねばなりません。
なのに、うまくいかないことや心を浮つかせることは波のようにやってきます。
そして、そんなときにふとあのフレーズがいかに核心をついているのかを理解します。

ここで意味を説明させてください。

「怯まず」
どんな強敵や劣勢にも挫けず、立ち向かっていくこと。
「驕らず」
どんな現状や相手にも慢心せず、全力を出し切ること。謙虚さ。
「溌剌と」
学生らしくサッカーができる喜びを溌剌と表現すること。それがお世話になっている方々へ感謝の1番の形。

伝わりましたか?

僕自身大学に入って、たくさんのことがあったように感じます。
うまくいかなくて泣いたとき、現状に満足してしまいそうなとき。

そんなときに必ずこのフレーズが僕を立ち止まらせくれます。
「この状況、絶対に怯んではいけない。」
「慢心したら、カテゴリー落ちしてしまう。」

そうやって自分の、楽ではないけど進むべき方向を示してくれました。

だからこそ、ここぞという勝負どころでチャンスを掴めたり、それなりの評価をしていただけたのかなと振り返って思います。

また、オシムさんが「サッカーは人生の縮図」というようなことを言っているのを本で読みました。

「サッカーも人生も、試合中に思いもよらないことがたくさん起きる。でも、だからといってその試合をあきらめて手放すわけにはいかないし、最後までやり抜かないといけない。そのために、万全の準備をしないといけない」とも。

とても共感させられるのですが、このイレギュラーなサッカーや人生だからこそ「怯まず驕らず溌剌と」を体現することが心の一番の対応策なのではないかなと思います。
怯まない強さ、驕らない謙虚さ、溌剌とした姿勢、です。

この言葉を体現することはそう簡単ではありませんが、僕の指針にはなっています。
これからも僕を助けてくれるフレーズです。
もう人生の指針ですね。
言葉の力偉大なり。

みなさんもよければ使ってください。



さて、同志社大学にはまだ後輩の選手たちがサッカーを頑張っています。一年を通して思いもしないことが起きるかもしれませんが、決して格上に対して怯むことなく堂々と打ち破って、格下が相手の時こそ自分たちを律して、同志社らしく明るく頑張ってください。ブレずに取り組めばみんなは必ず全国にいける!

女子部のみんなには、あのフレーズの何十倍もの元気をもらいました。本当にありがとうございます。女子部には素晴らしいキーパーがいるので、来年は特に期待大です。強気の女子部を魅せてください!

同期の皆さんは、社会の荒波に挫けないよう、飲みに行って、笑って、お互い支え合っていきたいです。これからもずっとよろしく。

お世話になった方々、本当にありがとうございました。また直接ご挨拶します。

滝二でよかった、同志社でよかったと思います。
多分、高校や中学の友達は自分が大学でここまでやれていることにみんな驚いているはずです。その点では、少し嬉しいし、少し驕ってもいいかなと思います。
また、「気持ちだよ」とか「心ある人」とかを教えてくれた松岡先生もおそらく驚いているはず笑。
ま、いいや。驕らず驕らず。


以上です。
読んでくださりありがとうございます。
怯まず驕らず溌剌と!!