「ボランチの魅力」
こんにちは。
この度部員ブログを担当させて頂くことになった理工学部機械システム工学科2回生の丹羽一颯です。
ぜひ最後まで読んで頂けたら光栄です。
僕はボランチが大好きです。
そもそも「ボランチ」とは、元々はポルトガル語で、「(車の)ハンドル」、「舵取り」といった意味です。サッカーにおけるボランチも同じで、試合の流れをコントロールする舵取り役や司令塔といった、非常に大切な役割を担っています。
小学生の頃は、色々なポジションを経験しましたが中学に入ってからはボランチをやることが多くなりました。最初は抵抗がありましたが学年を重ねる毎に徐々にボランチの魅力に気づき、試合をコントロールする楽しさを覚えました。
高校は尚志高校に入学しサッカーに没頭する毎日でした。ボランチのポジション争いは厳しく、なかなかトップチームに上がることができませんでした。しかし、ボランチで試合に出たい気持ちは人一倍あって、止める蹴るなどの基礎技術を磨き続けました。そして3年生になり、初めてトップチームでスタメン出場した昌平高校戦でボランチに対する考え方が180度変わりました。
その当時までは、ボランチの選手は奪われないことが1番大切だと考えており無理をせず横パスやバックパスを選択することが多かったです。しかし、その試合の昌平高校のボランチの選手はリスクを考えず、無理やり前を向きスルーパスを出し、時にはドリブルで駆け上がりシュートをしました。僕はこの試合、相手がほとんどボールを保持していたこともありますが、2〜3回程度しかボールを受けることができず途中交代。結果は1-4のボロ負けに終わり、「ボランチ」としても敗北を実感しました。試合後、チーフコーチに、「これが本当のボランチだ。」と言われました。
次の日からは「ボールを失わないボランチ」ではなく「ゴールにチャレンジするボランチ」を目指しました。たくさんのことを意識しましたが、その中でも1番意識したのは「相手の逆をつく」ということです。例えば、縦パスやスルーパスを出す時、パスを出したい味方に身体を向けて普通に出すと、簡単にインターセプトされてしまいます。しかし、ボールを持って前を向いた瞬間選択肢を最低でも2つは持ち、パスを出したい味方ではない違う味方の方に身体と目線を向けてからパスを出すことで、面白いほど相手は引っかかり狭いところでも簡単にパスを通すことができました。ボランチの選手はみんなやっていることかもしれませんが、当時の僕はバンバンパスが通るようになったのでとても嬉しくなりました。ボールを失わないことを意識してプレーするよりチャレンジをする方がよっぽど楽しいことを高校3年生でやっと気づきました。
1番ボールを受けることが多いボランチだからこそ、ボランチからの縦パスやサイドチェンジのパスで試合の流れを大きく変えて良い流れにもっていくことができます。反対に、守備で相手のボランチの選手を潰しきれないと相手チームに流れが渡ります。また、優れたFWがいたとしても1番近い位置にいるボランチが良いパスを出せないとそのFWは生きません。
ボランチの動きによって試合の流れが左右されると言っても過言ではないでしょう。サッカーのポジションの中で1番重要だと僕は思います。
ボランチをやったことがない人は一度やってみてください。相手の逆をつく楽しさ、ゴールにチャレンジする楽しさが他のポジションよりも確実に分かります。
だから僕はボランチが大好きです。