気持よく負けられるゲームデザイン | 道玄坂で働くベンチャー課長だったひと

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Il n'est qu'un luxe veritable, et c'est celui des relations humaines.
Saint-Exupery(真の贅沢というものは、ただ一つしかない。それは人間関係の贅沢だ。
サン=テグジュペリ)
 

先日、秋葉原で開催されたテーブルゲームイベントに
参加してきました。
 

道玄坂で働くベンチャー課長

 
講演のテーマは「気持よく負けられるゲームデザイン」で、
講師は、(株)ブシロードの島村氏。
 
(株)ブシロードは、「ヴァイスシュヴァルツ」という
トレーディングカードを発売しており、それを通じて、
ゲームデザインに関する説明がありました。


[ヴァイスシュヴァルツHP]

http://ws-tcg.com/
 
気持よく負けられるということは、結論的には、
負けてももう一度やりたくなるような状況であり、
誰でも完膚なきまでにやりこまれたら、
二度とそのゲームをやらないと思います。
 
そのためには不利な状況であっても、
逆転しやすいような仕組みづくりと、
運が左右する不確定要素を持たせることです。
 
トレーディングカードとは、1対1でカードを並べて対戦するのですが、
通常、友達同士でプレイするときは、プロではないので、
勝ち負けに絶対的なこだわりを持っているわけではなく、
トレーディングカードという共通項において、会話のネタであったり、
プレイの過程を楽しむことが、一番重要なのです。
 
「勝ったら実力、負けたら運」、そういうゲームデザインが重要で、
とりわけライトユーザにおいては、
勝ちたいけど過剰な努力はしたくないというのが本音。 
 
実際、ヴァイスシュヴァルツの大会が各地で開催されていますが、
優勝者は1人で、上位に残れるのは上位の1割で、
通常、残りの9割の人は、負けて悔しいやら苦い思いをするわけですが、
そのことを考えても、9割の人が負けても楽しいというゲームデザインなのです。
 
講演後、各ボードゲームのプレイ時間になったので、
ブシロードの社員の方に教わりながら、講演内容を復習しながら、
初めてトレーディングカードをプレイしてみました。
 

道玄坂で働くベンチャー課長
 
 
全部で2回やり、見事に2回とも負けましたが、
ルール自体はやっていれば覚えられるのですが、
トランプと決定的に違うのはカードの種類で、
トランプは4種類のマーク×13の数字ですが、
トレーディングカードの場合、1枚ごとに特長、特殊能力、イベントが存在します。
  
もちろん、それらを全て理解しなくてもプレイは継続できますが、
最低限、それらも理解しておかないと、切るべきカードを誤り、
十中八九負けてしまいます。
 
こういうトレーディングカードは、ライセンス契約しているため、
いろんなアニメキャラがカードに載っているため、
そのアニメが好きなのであれば、それだけで堪能できるのでしょうが、
自分の場合、家にテレビもなく、アニメもまったく知らないので、
そういう素地がありませんでした。
 
個人的にはカードゲームの醍醐味は、頭を使い、読むことだと思いますが、
トレーディングカードは複雑過ぎ、頭を使うというレベルではなく、
知らないことに翻弄されるばかりでした。
 
講師の島村氏いわく、その点、麻雀は非常にバランスよく、
つくられていると語られていましたが、
サイバーエージェントの藤田社長が、麻雀好きで強いように、
自分もビジネスセンスを磨く意味でも、
こっそり一人ルール覚えるところから、麻雀をやってみようかと思います。。