1冊の本を紹介してもらいました。
レイティ 『脳を鍛えるには運動しかない』(NHK出版)
本の内容は、各テーマごとに運動における効用について、
書かれています。
学習、ストレス、不安、うつ、注意欠陥障害、
依存症、ホルモンの変化、加齢、鍛錬など。
ノーベル物理学賞受賞者・ハイゼンベルクが、散歩を好んだように、
脳の働きと運動には関係性があります。
事例として、イリノイ州ネーパーヴィルにおいて、
学力が低い生徒を対象に、実験的に1時限の前に、
「0時限」と称し激しい運動をさせて刺激を与え、
成績向上する成果が得られています。
理由としては、運動が生物学的変化を引き起こし、
脳のニューロンを結びつけることが近年の研究で、
判明しており、具体的に3つの段階があります。
1 気持ちが良くなり、頭がすっきりし、注意力が高まり、やる気が出てくる
2 ニューロン同士の結びつきの準備を促進
3 海葉の幹細胞から新しいニューロンから成長を促す
健康ブームとエコと相まって、東京マラソンも
引き金になり、皇居をはじめ、ランニングブーム、
産業が発展しています。
レースに参加すると、高齢のベテランランナーを
よく見かけますが、実際、彼らは見た目以上に、
結構速かったりします。
そういう人は、寝たきりになることもありませんし、
ボケやアルツハイマーも少なく、判断力もしっかりおり、
活動的・社交的なひとが多い気がします。
今後、高齢化社会を迎えるにあたり、個人的に政策として
提言したいのが、「囲碁」と「ランニング」です。
アルツハイマーや寝たきりになる過程には、
いろいろあると思いますが、
「忙しく生きていないと、体は急速に死に向かう」という考えがあり、
また男性であれば定年後、人と接する機会も少なくなり、
孤独が老化を早め、ラットにおいても孤独にすると、
生理的ストレス反応が発生するようです。
囲碁は高齢になっても実力が衰えにくいという傾向があり、
老人ホームでは必ずやっている人がおり、
それによるコミュニティ、人のつながりができますし、
また、ランニングによって、足腰を鍛え、
脳を運動によって活性化し、屋外に積極的に出る機会になります。
人には、生老病死があるように、誰しも老いることは必然ですが、
大事なのはよく老いることで、国としても、
高齢者への医療費は無視できず、一番いいのは、
頭脳も明晰で、自らの足で動けることでしょう。
なお、運動の効用として次のことが上げられています。
1 心血管系を強くする
2 燃料を調整する
3 肥満を防ぐ
4 ストレス耐性を強くする
5 気分を明るくする
6 免疫系を強化する
7 骨を強くする
8 意欲を高める
「ランニング ニューロンつながり 詰め碁解く」 シチョウアタリ
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