リクルート・江副浩正氏 | 道玄坂で働くベンチャー課長だったひと

道玄坂で働くベンチャー課長だったひと

Il n'est qu'un luxe veritable, et c'est celui des relations humaines.
Saint-Exupery(真の贅沢というものは、ただ一つしかない。それは人間関係の贅沢だ。
サン=テグジュペリ)
 

リクルート創業者、江副浩正氏は、23歳で起業。
 
自らを他人と競争する力、統率する力がとても弱く、
会社のトップでいることがつらかったといい、
その分、誰よりも働き、現在売上1兆円で創業50年間、
毎年約16%の成長を続けたという計算になるほど。
 
カリスマ性ではなく、生き生きと働きたくなるような
仕組み、仕掛けを至るところにつくったといいます。
 
<経営理念とモットー>
 
1 誰もしていないことをする主義
2 わからないことはお客様に聞く主義
3 ナンバーワン主義
4 社員皆経営者主義 -- 企業家の集団
5 社員皆株主
6 健全な赤字事業を持つ
7 少数精鋭主義
8 自己管理を大切に
9 自分のために学び働く -- 遊・学・働の合一
10 マナーとモラルを大切にする

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創業当時の事務所は、森稔氏の最初の森ビルの
屋上の物置小屋で、森ビル発祥の地が、
リクルート発祥の地でもあったのです。
 
リクルートといえば、やはり就職情報ですが、
その就職情報誌の着想を得たのは、アメリカの
就職情報ガイドブック「キャリア」誌。
 
ちなみに科学雑誌「ニュートン」も
編集長であった竹内均が、アメリカで見た、
「ナショナルジオグラフィック」から着想。
  
<成功する起業家20ヶ条>(要約)
 
1 一人では大きな事業はなし得ない
2 自らを磨くこと
3 構成メンバーをよく知り、適当なレベルの仕事を要求
4 創業者利益が得られる事業
5 社会の要請に応えていない事業は続かない
6 多くの資本を要さない仕事から出発すること
7 時間を有効に使い、優先順位を大切にする
8 失敗を恐れぬ勇気を持つこと
9 若いうちに起業すること
10 成績、学歴は関係ないが、知識、スキルは重要
11 経営哲学を社員と共有
12 コミュニケーション能力を高めること
13 優れた経営者は話し上手であり、聞き上手
14 倫理感のない起業家はいずれ破綻する
15 起業家は常に健康に留意する
16 経済と政治は密接に関係
17 有望な事業があればコアビジネスとしてシェアを拡大
18 経営資源は人的資源。人の能力を精一杯引き出す力
19 考え方が正しいかどうか最後は顧客が判断
20 若くなく起業して小さく成功するのもよろしい
 
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リクルートをベンチャーというには、
すでに規模が大きすぎますが、リクルート事件といい、
ライブドア事件といい、本人に起因している部分も
あるのかもしれませんが、出る杭は抜かれるのが、
日本の構造かもしれません。
 
ただ、リクルートに関しては江副氏退陣後も、
成長を続けることができました。
 
「リクルート 就職先は IPO」 シチョウアタリ


 
リクルートのDNA―起業家精神とは何か (角川oneテーマ21)/江副 浩正

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