みなさんは、日本3大トレイルを
ご存じでしょうか?
「日本山岳耐久レース(通称ハセツネ)」
「北丹沢12時間山岳耐久レース」「富士登山競争」
自分は、2003年7月、
この富士登山競争にエントリーしました。
距離でいえば、20キロほどですが、
高低差が3000mで、気温差が、15度。
つまり、ふもとは20度でも、山頂は5度。
富士吉田市役所から、山頂まで、
制限時間4時間半!
完走率は、30%未満。
レース前夜、翌日の富士吉田行きの電車を
電車を調べていたら、始発(初電)でも間に合わないことが発覚。
その時点ですでに、夜7時。
急いで、夜行バスを予約し、乗り込みました。
夜11時に富士吉田に到着し、とりあえず、ラーメン屋へ。
学生身分でお金がなく、
ビジネスホテルは使いたくないので、
そのままラーメン屋で2時まで過ごし、
閉店後は、外をぶらぶらしながら、
結局、徹夜で朝を迎えました。
そもそもこのレースを知ったきっかけは、
トライアスロンをやっていた
高校時代の先生で、彼自身、富士登山を完走しています。
その先生は、学校の通勤がランニングで、
フルマラソンが2時間40分と、
生物の教師(体育でなく)ですが、驚異的です。
コースに関しては、あらかじめ専用DVDで攻略してあり、
とにかく「馬返し」という地点までは、
歩かず走り続けないと、制限時間で完走できません。
基本的に、ずっと登りなわけですから、
はぁはぁ、息が切れっぱなし。
だんだん、山道で道が細くなり、空気も薄いし、
寒いし、そして5合目を過ぎると、
給水所が極端に、少なくなります。
水が飲めないのは、しんどく、
給水所とは別に、500ミリの水を販売していたので、
とりあえず、千円札を渡しました。
ペットボトルとともに、渡されたおつりは、
500円玉1枚。
つまり1本500円で、富士山価格。
しかも、そういう時に限って、
そのあとに、給水所が。。
服装は、ランニングパンツに、
上は、自転車でつかうバイクジャージ。
持ち物は、お金と軍手、アメだけ。
一般登山者は、じろーっと奇異な目で見ていました。
とにかく空気が薄いので、
吐くのを意識しながら、ゆっくり呼吸。
まあ、ひたすらにしんどく、悶絶。
アイアンマンの比では、ありませんでした。
景色など、あってないようなもので、
いけどもいけども、単調な荒涼とした山肌。
それぞれのポイントに、時間制限があり、
自分は8合目でひっかかってしまいました。
8合目のチェックポイントを無事、
通過したと思っていたのですが、
実は、9合目の手前にチェックポイントがあり、
時間にすれば、わずか30秒遅れ。
前を行く人は、通過していましたし、
わかっていれば、間に合いましたが、
そんなわけで、結局完走できず、リタイア。
せっかく8合目まできたのに、
山頂まで行けず、という酷な結末でした。
8合目の小屋で、ラーメンを食べ、ほっとひと安心。
通常のレースであれば、これで終わりですが、
富士登山競争の場合、
登ってきてしまった以上、帰るためには、
当然、下らなければなりません。
レース自体は終わっているのに、
凍えそうな寒さの中、延々と5合目の
バス乗り場まで下っていきます。
バスに乗って、市役所に戻り、
着替えていざ、帰ろうと思ったら、外は豪雨。
とにかく、惨々たる状態でした。
もう、2度とこんなレース参加するかと思いましたが、同時に、
選手生活の中で、唯一完走できなかったのが、
この富士登山競争なので、悔恨もあります。
エントリーは、誰でもできるので、
我こそはと思う人は、是非、挑戦してみてください。
酒のネタになること間違いなしです。。