『THE ダイエット!』 | 道玄坂で働くベンチャー課長だったひと

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Il n'est qu'un luxe veritable, et c'est celui des relations humaines.
Saint-Exupery(真の贅沢というものは、ただ一つしかない。それは人間関係の贅沢だ。
サン=テグジュペリ)
 

最近見たドキュメンタリー映画で、
「THE ダイエット!」 という作品があります。
場所はいつも通り、UPLINKです。
 
当初は、コメディ・ドキュメンタリーということもあり、
見る予定はなかったのですが、
UPLINKにて、「未来の食卓 」という作品を見た後、
ちょうどこの作品が、上映開始時刻となっており、
ついでみてしまいました。
  
見た感想としては、思っていた以上に、
まともな作品で、それなりに考えさせれる点がありました。
 
主人公、兼、当映画監督である関口ゆか氏は、
オーストラリア在中の日本人。体重は、90キロ。
 
そんな彼女が、半年間にわたり、さまざまな試みをしながら、
ダイエットの経過を、本人自身で追っていきます。
 
「肥満」とひとことでいいますが、
その背景には、様々な要因が重なり合っており、
しかもそれは、物理的、身体的というよりも、
心理的な部分も多いという点です。
 
彼女の年齢は、49歳。7歳の息子がいます。
生まれは、横浜で、20代半ばで、オーストラリアに移住し、
現在も暮らしています。
 
撮影自体がオーストラリアのため、基本的に会話は英語であり、
部分的に日本語が出てきます。
 
彼女がダイエットのために、精神科医と
話す部分がありますが、それが興味深いのです。
 
「自分へのほうびとして、チョコを食べ、
 ネガティブなときは、ピザを食べる」

という彼女の特性なのです。
 
それは、具体的に、結婚してからというもの、
ストレスで、夫が寝た後に、こっそりピザを食べ始めたのが、
きっかけであると語っています。
  
彼女自身、今回のダイエットで、ジムに通ったり、
食事を変えたり、制限したりいろいろするのですが、
思うように体重が、減りません。
 
その精神科医は、いいます。


「肥満の人は、自分のアイデンティティーを
見出せていない人が多く、自分が何もので、
この人生で何をしたいと思っているのか、
分かっていない場合が多い。
だから、ダイエットをするにも、
はっきりとした動機がないゆえ、
失敗してしまうのである」と。
 
彼女の場合、父親が肥満体質にあり、
糖尿病で、亡くなっています。
 
彼女が生まれたのが、終戦後で、
マッカーサーの導入する
ジャンクフードや、欧米的な食事を、
父親が彼女に食べさせていたたため、
彼女は幼い頃から、肥満体質でした。 
 
また、彼女の父親は、米穀商人であったため、
父親が亡くなった後、しのぶ思いで、
現在、米を良く食べているといいます。
 
彼女は、医師に診断されたアイデンティティーが、
分からないがゆえに、心が満たされず、
それを補てんする形で、過食していたわけです。
 
そして、医師と相談していく中で、
彼女は、結論にいたります。

「やはり、自分は日本人なんだ」
 
それからというもの、
精神的、心理的に安定し、
満たされない気持ちがなくなったため、
過食することもなくなり、
10キロ以上の減量に成功し、
人生に対しても前向きに取り組めるようになったのです。
 
詳細を割愛していますが、
もし、興味があれば、ぜひUPLINK で、
ご覧になってください。