こんにちは。
ご観覧ありがとうございます!
いまさらですが…
テレキャスターのブリッジサドルのお話です。
テレキャスターもいろいろあれど…
ヴィンテージスタイルのテレキャスターといえば…
この弁当箱に入った3連サドル!
*弁当箱の縁が手にあたって邪魔!*
*弦2本で1個のサドルを共有している3連サドルのため、各弦の正確なオクターブチューニングができない!*
という…
そんな2つの不完全(デメリット)に思える構造を、もう70年も続けている事に素朴な疑問を抱く人も多いわけです。
はい。
まあ、その答えは
『それがテレキャスターだから!』
なんですが。
それを言ったら話が終わってしまいますので…
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そもそも…です。
テレキャスターフリークにとって、この部分は…
デメリットではありません!
それはフェンダー初の功績に対するリスペクトもありますが…
弁当箱にしても、3連サドルにしても、この構造だからこその音ってものがあって、それこそがテレキャスターだからです。
※もちろん、そのサウンドづくりの為にこの構造になったわけではありません。
つまり。
けして高精度なチューニングが正義ではないという事です!
おそらく、究極のギター診断装置『PLEK』にも興味はないでしょう…!
不完全性の美学って聞いたことありますか?
それが「わびさび」につながるんです。
もし言うなら、そんな不完全なテレキャスターで、これまで名だたるギタリストたちが、すばらしいサウンドを引き出してきたわけです。
だからこそ、これまでの70年間も変わらなかった…
そして今後もこの構造は変わることはない…。
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とはいえ。
どーーーーーしてもチューニングの正確性が欲しい!
でもテレキャスターの形が大好き!
…って人もいますからね。
当然の事です。
大丈夫です!
フェンダーさんはずっと以前から、モダンスタイルのテレキャスターには、ちゃんとストラト風の6連サドルを採用しています。
安心…
そしてあの邪魔な弁当箱の縁も無くなっています。
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さて。
もともとフェンダーは、まだテレキャスターが産まれる前の1940年代にスチールギターを製造していましたよね!
このスチールギターの構造を、テレキャスターにそのまま使ったのでは?...と思うのは…
そのスチールギターを見ると…
なんとなくテレキャスターに似ていませんか?
そして…
なんとブリッジは1本の棒!
まあ、スチールギターはそれでいいのかもしれませんが…
だからね。
それがテレキャスターで3個のサドルに進化したってだけでもすごいじゃないの。
ちなみに。
現在のスチールギターは、ちゃんと6連だったりします。
やっぱりこの方がいいのね。
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そしてあの弁当箱ブリッジプレートですが…
昔はこういったブリッジカバーが付属していたんですね…
多分…今でもカスタムショップの50sモデルなんかでは付属していると思います。
ま、あの縁はそのための枠だったわけですね…。
(ストラトキャスターだって昔はブリッジカバー付いてたのよ!)
でも…
結局このカバーは邪魔でしかない。
ブリッジミュートができませんからね…。
なので当時から外して、その外したカバーを灰皿がわりに使っている人が多かったんです。
それでこのカバーのことを『アッシュトレイ』(灰皿)と呼ぶんですね。
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…という事で。
テレキャスターのブリッジ構造に問題なし!
余計な心配だった…って事です。
はい。