寒暖差の大きい、今一つ春らしくないお天気のこの頃です。でも境内の花は春を通り越して初夏の様相です。ハコネウツギが満開です。

境内にはこの木がいっぱいあって、満開になっています。最初は白い花、次の日にはピンクから赤へと変わっていきます。

 

昨夜は、BSテレビで「ダヴィンチコード」を観ました。これはダン.ブラウンの小説をもとにした映画ですが、かなり前に私はこの小説を読み、もちろん映画も見ました。よく見ると2006年の映画と書いてあるので、なんと18年前の映画です。小説を読んだのはもう少し前ということになります。

 

この小説は、私が今まで読んだ中で一番面白く、かついろいろ考えさせられ、また勉強になった小説でした。この話がきっかけになり、キリスト教のことをより詳しく知ることになり、当時バッハ合唱団に入っていて、ヨハネ受難曲や、マタイ受難曲を歌ったこともあって、キリストが処刑される部分はかなり詳しく知りました。

 

18年もたって再び観た映画ですが、印象は強烈でした。物語はもちろんフィクションですが、キリスト教の歴史という史実をもとにしているので、次々出てくる単語は、どれもみな理解できました。

 

トムハンクス演じる、ラングドン教授という宗教象徴学のハーバード大学の教授が事件に巻き込まれる話です。フィボレッチ数列、ニケーア公会議、テンプル騎士団、マグダラのマリア、十字軍、などなど。

 

特に重要なのがマグダラのマリアで、彼女はイエスの妻で、イエスが処刑されたときに妊娠していたという仮説がこの小説に出てきます。

彼女は実在の人物ですが(受難曲にも何度も出てきます)キリスト教会は、ニケーア公会議で、イエスは独身男性で後継ぎはいないという設定にしたので、後継ぎがいたら大変、その痕跡を消すことにします。マリアが女の子を産んだので、これを抹殺するために魔女狩りまで始まったとか。

 

こうして、殺されなくてもいい人がたくさん殺され、キリスト教の歴史は私にとって血なまぐさいものに思えます。異端審問をするということは、違う教義を信仰したら殺されるということです。何のための宗教かと思います。仏教とは同じ宗教という立場には立てないと思います。

 

それにしても、この小説は世界的にすごいベストセラーになったわけですが、バチカンから抗議は来なかったのでしょうか?抗議したら、かえって藪蛇になりそうですが。

 

仏教は、お釈迦様の生き方を学ぶ宗教ですので、考え方が違うからと言って殺し合いにはなりません。仏教に出会って本当に良かったと、いまさらながら思います。