母校(長井高校)の同窓会が
10月21日に4年ぶりに開かれた。

ボクは30代の頃に一度、母校の同窓会に
出席したことがある。
ボクより少し上の30代の先輩方が
仕事が忙しいにもかかわらず、
役員などをつとめて頑張っていたように思う。
転居を繰り返すうちにボクには
案内が届かなくなった。

専業音楽家になったころ
51歳で音楽専業になり、四苦八苦していた。
2011年3月、あの大震災があったころ、
兄が『葉っぱ塾10周年』として
資金を集めてくれて
インディーズのCDアルバム
『広い河の岸辺』をリリースした。
湯川れい子さんがほめてくださったり、
TBSラジオ『大沢悠里のゆうゆうワイド』に
出演したり、船出は順調そうに思われたが、
自信を持って世に出した
《広い河の岸辺》という名歌がなかなか
広まらなかった。

アルバムは、公演会場の手売りで
3000枚売れた。
湯川れい子さんの推薦文も効いていた。
TBSラジオの人気番組への出演も
絶大な効果があり、
コンサートは満席が続いたが
《広い河の岸辺》が世間に広まった感じは
しなかった。
そんな感じのまま2013年夏になった。
ボクは55歳になっていた。

突然に、長井高校の8年先輩の
今憲行さんから連絡があった。
「同窓会に出てアトラクションで演奏して」
という依頼だった。
話を聴きにホテルのカフェに会いに行った。
ボクよりも18年くらい先輩の
黒澤俊雄さんも一緒だった。
「ギャラは出ないけど.....よろしく」と
頼まれた。
2013年10月の最後の土曜日、ボクは
空いていたので引き受けた。

ケーナだけで30分の演奏はできない。
いつも一緒に演奏している
アルパ奏者の貴子さんは
すでにほかのスケジュールで埋まっていた。
横浜在住のパラグアイ人のアルパ名人
エンリケくんに頼んだ。
同窓会から演奏料は出ない。しかもボクは
8000円の懇親会費を払わなくてはならない。
エンリケくんへの薄謝¥10000と
交通費・楽器運搬費¥5000
合計¥15000はボクが払った。
預金も底をつき定収入もなかったから
出費は痛い。
それでも、母校につながるこの同窓会の場で
演奏することが意義あることに思われた。

このころのボクはいちばん痩せていた。体重は46kg。1日2食だった。
今でもそんな日がある。たくさん食べないほうが健康的だ。

過去からの呼びかけ
話はさかのぼるが、
2010年の元日《広い河の岸辺》の訳詞が
スラスラ完成したときに、ボクは生まれて
初めての不思議な感覚を得た。
「これは自分がやっていることじゃない」

別の次元というか無意識の領域から
ボクに働きかけてくる何か.....
作詞や訳詞などしたことなかったボクが
自分の新しい音楽人生をかけて
歌詞を書こうとしたときに、
ボクを助けてくれる宇宙の意思みたいな
働きかけ.....
三次元の空間に時間軸が加わると
四次元になるという。つまり時間軸の
過去か未来からボクの心に飛び込んでくる
何か......

それは未来からというよりは
過去からと思ったほうが現実的だと思った。
若い頃、または幼い頃にボクが学んだ何か、
または最近の過去でもよいが、
読書などにより自分の心が
学んだことに対して、
ずっと過去の体験による学びが働きかけ、
それらが混じり合って化学反応を起こし、
必要な時に必要な言葉が
スラスラと出てきたのではないか。

そのことに氣づくとボクは、
長井高校の国語の教師、錦啓先生の
顔が浮かんできた。
小学校6年の担任で国語と音楽をとくに
教えてくれた佐藤昌子先生を思い出した。
小学校4〜5年の担任だった
梅津一郎先生の授業も思い出した。
保育園の卒園学芸会の『アリとキリギリス』で
いやがるボクをキリギリス役に抜擢した
小関さち先生を思い出した。
ボクにかかわってくださった、
こういう先生方の薫陶を受けたことが、
次元を超えてボクの
眠っていた詩心を目覚めさせた。

あのときの感動が今こうして
訳詞の言葉になって出てくるのだ、と。
つまりボクの詩作のエネルギーや言葉は
無意識の四次元領域から心に降りてくる。
普段は忘れていても、時間軸でちゃんと
「ふるさと」とつながっているのだった。

《広い河の岸辺》を書いた同じ日に
《コンドルは飛んで行く》への作詞もした。
翌年に
《つばめよ》や
《思い出のサリーガーデン》の訳詞も
完成させた。どれも、取り組み始めたら
時間はかからなかった。

時間軸を主観的に振り返るとき
自分が生きてきた時間を横軸にして
誕生から現在まで客観的に眺めると
ひとつひとつの出来事や思い出には
かなりの間隔がある。
しかし、
今の自分が振り返って時簡軸を眺めたとき
縦に見る。近い過去は手前に
遠い過去は遠くに見えるけど、
いろんな出来事が重なって「見えて」くる。
黄色い思い出と青い思い出が重なると
新しい緑の何かが生まれる。
四次元の時間軸からのメッセージとは
そういうものではないか?

その本人だけが感じられる「幻想第四次」の
時間軸。これは本人にしかわからない
主観的な空間イメージでもある。例えば
6歳の卒園学芸会で、キリギリス役を演じた
あの思い出の空間は、ボクの中にしかない。
つまり心に残っている個人的な体験を
現在の時点から一氣に振り返ったとき、
さまざまなことが重なって、新しいものが
生まれる。その意味で
無駄なことは何もない。

ふるさととのつながりを取り戻す
こんなふうに、50歳を過ぎて初めて、
ふるさとを振り返った。
そんなときに長井高校同窓会の
今さんからの電話だった。
今さんは、長井高校吹奏楽部を創った第1期生であり、
YAMAHAに就職されてロンドン支社長も
務められたという音楽通である。
そういう今さんが、どこでボクのことを
知ったのか?
まだ世に出ていない《広い河の岸辺》を
どこで聞いたのか、わからないが
ボクに同窓会のアトラクションで
《広い河の岸辺》や
《コンドルは飛んで行く》の演奏を

期待してくださった。

ボクが自分でエンリケくんに¥15000を
払っても、ふるさとにつながるこの会に
出たほうが良いと思った。


同窓会に出てみると、ボクと同学年のOBは
2〜3人だけで、1歳上の先輩はいなくて、
2歳上が2人くらい。
あとは皆ボクよりも3歳〜30歳くらい
歳上の知らない人ばかりだった。
平均年齢70歳くらいの感じ。
でもそれが大事だったことがあとでわかる。

翌2014年の7月くらいから、ボクは
マスコミに出始める。
《広い河の岸辺》の訳詞者として、
イントロなどを吹くケーナ奏者として。

NHK『ラジオ深夜便』
NHK『歌謡コンサート』
NHK『おはよう日本』
NHK『特報首都圏』
民放のさまざまな歌謡番組。
2015年には、
朝日新聞をはじめとする各紙。
赤旗日曜版のカラー面。
複数の女性週刊誌。
NHK『スタジオパークからこんにちは』
TBSラジオ『大沢悠里のゆうゆうワイド』の
2回目。
そして
テレビ朝日『徹子の部屋』。

マスコミに出たおかげで、
クミコさんの歌でこの歌が日本に広まる前に
同窓会でボクが唄う《広い河の岸辺》を
聴いてくださった先輩方からの
物心両面のご支援が厚くなり、
以前はまったく他人だった多くの
同郷の先輩方が
コンサートに来てくださるようになった。

ボクの作品が世に出る前に
真っ先に認めてくださった音楽業界(ヤマハ)の
先輩、今憲行さんのおかげで、ボクは
ふるさととのつながりを取り戻した。

創造的な出会いに発展
そしてその後、東京の同窓会の会長
工藤美知尋さんの提案で、
やぎりんコンサートで収益をあげて

母校に100周年記念石碑を贈ろうという

音楽運動が展開された。
コンサート会場は、プチ同窓会になり、
コンサート後に同級生と飲みに行ったり
カフェに行ったりする卒業生たちの
姿が見られた。
10月の同窓会には出たことのない人が
コンサートには来てくださった。
音楽は人と人とを結ぶ素晴らしい藝術だと
改めて思った。

同じ学年の懐かしい友が集まる「同級会」も
それはそれで楽しいが、
ほとんど知る人がいない「同窓会」に出て
さまざまな先輩方と出会い、その人生の
一端に触れたり、80代半ばを過ぎても
お元氣で活躍されている様子を知ることは
同窓会の醍醐味だと思う。
同世代の交流からでは生まれない
さまざま学びがある。
だから若い人も来ればいいのに♪


★自由の風支援金募集♪
1口¥3000のご支援で
2024年1月の日暮里公演を
記録したCDまたはDVDを御礼にいたします。
郵便振替口座00180-2-612135八木倫明
通信欄に「自由の風支援」「CD希望」
または「DVD希望」とご記入ください。



亀有落語会/読み語り音楽会 
亀有駅南口徒歩2分『藍(あい)ほーる』
◆笑福亭里光 落語会
 10月28日(土) 午後2:00
◆まりりん・やぎりん・とーこ
 読み語りアイリッシュコンサート
 11月25日(土)午後2:00
◆昔昔亭桃之助 落語会
 12月30日(土)午後2:00


昔昔亭桃之助落語会
■10月29日(日)午後2:00
一橋学園駅北口30秒 喫茶Roダん


やぎりんトリオ・リベルタ×渡辺麻衣
岩手県 一関公演♪
11月10日(金)
◎昼の部 午後3:00開演
★夜の部 午後7:00開演
蔵のひろば


岩手県大槌町公演
11月11日(土)午後2:00
安渡公民館 避難ホール


岩手県宮古公演
11月12日(日)午後1:30
うみマチひろば 3階 大会議室



雑司が谷 世界のビールバーBella Gatto
まりりん・やぎりん・とーこ
読み語りアイリッシュコンサート
11月15日(水)午後2:00
Bella Gatto のインスタグラム▼



やぎりんトリオ・リベルタ×Tommy
立川公演♪
12月17日(日)2:00
立川市女性総合センター


やぎりんトリオ・ケルティカ
Xmas 特別公演
12月20日(水)
◎昼の部 午後2:00開演
★夜の部 午後6:30開演


やぎりん作詞家メジャーデビュー10周年冬の陣

自由の風コンサート
12月27日(水)横浜市・都筑公会堂
1月13日(土)
 ◎昼の部 午後3:00
 ★夜の部 午後6:30
 日暮里サニーホールコンサートサロン
1月28日(日)午後2:00
 ウェスタ川越小ホール
2月5日(月) 午後2:00
 千葉市美浜文化ホール音楽ホール


《ラピュタ・シチリアーナ》動画リンク先

https://youtu.be/Odu3pM_cUfo

◆ご訪問ありがとうございます。このブログを
訪ねて下さった方々の幸運を祈ります。




大好評♪絶賛出版♪
やぎりん(文)+小澤一雄(絵)
絵本『わくわくオーケストラ楽器物語』
(ポトス出版)¥1800(+税)




天使と悪魔の絶望名歌集
「世界が終わっても音楽と愛が残る」
歌:大前恵子(★印)
演奏:やぎりんカルテート・リベルタ(1〜16)
 高橋泉(チェロ)
 藤枝貴子(アルパ)
 清永アツヨシ(ギター)
 八木倫明(ケーナとナイ)

演奏:やぎりんトリオ・ケルティカ(17〜18)
 田中麻里(アイリッシュハープ)
 清永アツヨシ(ギター)
 高橋泉(チェロ)【ゲスト】
 八木倫明(ケーナとアイリッシュフルート)

読み語り:河向貴子(5と7)

1. ガブリエルのオーボエ
  (E.モリコーネ作曲)
2. 『銀河鉄道の夜』〜白鳥の停車場
  (藤平慎太郎・作曲)
3. ふるさと銀河に還る★
  (E.モリコーネ作曲/やぎりん作詞)
4. あなたの肩を借りたら
 【You Raise Me Up】★
 (B.グラハム作詞/R.ロヴランド作曲/やぎりん訳詞)
5. [読み語り]
  パラグアイの先住民族グアラニーの伝説
6. チョグイ鳥 (パラグアイ民謡)
7. [読み語り]
 ニュージーランドの先住民族マオリの伝説
8. ポカレカレ・アーナ★
 (NZマオリ民謡/やぎりん日本語詞)
9. 鳥の歌 (カタルーニャ民謡)
10. 聖母の御子★ (カタルーニャ民謡)
11. 愛は花、君はその種子★
  (A.マックブルーム作詞作曲/高畑勲・訳詞)
12. アマポーラ (J.M.ラカーリェ作曲)
13. もう一度愛の言葉を[切れた絃]★
  (ロシア民謡/やぎりん訳詞)
14. 鶴★【ウクライナ名歌】
  (R.ガムザートフ作詞/Y.フレンケリ作曲/やぎりん訳詞)
15. ワルツ 切れた絃 (ロシア民謡)
16. 小さなオルゴール (ウニャ・ラモス作曲)
17. 思い出のサリーガーデン★
  (アイルランド民謡/やぎりん訳詞)
18. 広い河の岸辺★
 (スコットランド、イングランド民謡/やぎりん訳詞)
19. ムーン・ダンス (清永アツヨシ作曲)[ギター+ケーナ]

CD番号
LIBERTAD-CD8686 【¥2800+税】
◎お申し込みは、やぎりんへ
yagirin88@gmail.com
税送料込みで¥3000にいたします。
*******************

◎エッセイ『広い河の岸辺』

クローバー必然と偶然が時を得て生み出した、
大いなる奇跡!
この歌は今後50年、
100年と歌い継がれて
日本の歴史に残るでしょう。
湯川れい子

本の表紙
ドキドキ やぎりんBOOK『広い河の岸辺』
(主婦と生活社)!!¥1000+消費税

コンドル合唱譜混声
やぎりん作詞《コンドルは飛んで行く》
やぎりん訳詞《つばめよ》
吉田桂子編曲
合唱譜が出版されました。
女声三部/混声三部の2種類。
それぞれに、易しい二部合唱の楽譜も
収録されています。
¥1300(+税)全音楽譜出版社


合唱譜女声
ドキドキやぎりん監修の合唱譜が発売(全音楽譜出版社)。
小川類・編曲
☆女声三部/二部
★☆混声三部/二部

《広い河の岸辺》(スコットランド民謡)
《思い出のサリーガーデン》(アイルランド民謡)

2曲セット。
定価¥1200(+消費税)


完成した絵本表紙
ドキドキ葉祥明さんの絵本(文:八木倫明)
『ひろいかわのきしべ』(国土社)
発売しました!!


絵本『ひろいかわのきしべ』推薦文の
帯付きは初版のみです。
クミコさんと湯川れい子さんの言葉が
載っています。

ドキドキクミコさん
いま世界にあってほしいと思うものが
この絵本の中にあります。それは
暗い空をてらす、希望の光です。

ドキドキ湯川れい子さん
この歌は、これからの時代に愛され、
その時代を踏み越えて、
未来に継承されていくと信じています。


クミコジャケ写
合唱のスコアもついた
《広い河の岸辺》CD
You Tubeには載っていない合唱バージョンが
このCDには収録されています。
女声合唱団「青い鳥」が素晴らしい演奏をしています。

★《広い河の岸辺》の本質
『小さな死』からの出発。
http://amba.to/1oBdnE3


★地球人が渡るべき河のこと
http://amba.to/1t0E3O6


★エーリッヒ・フロムの愛の論理と音楽