みすゞ俳優・中村祐子さんとやぎりんトリオ・リベルタ

金子みすゞの詩集は生前は全く
出版されませんでした。
雑誌の投稿欄にいつも採用される
投稿仲間の男性詩人たちは
出版社に認められ詩集が世に出ました。
女性の立場が低かったのです。
詩集が出版されないつらさを
手書きの詩集の「巻末手記」に綴っています。

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ああ、ついに、
登り得ずして帰り来し、
山のすがたは
雪に消ゆ
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「登り得ずして帰り来し」とは
出版社に認められることのないつらさを
表現しているように思われます。
頂上は極められなかったのです。

そしてもうひとつ、
出版されなかった理由は
みすゞの詩を高く評価する選者は、ほぼ
西条八十(さいじょうやそ)だけでした。
当時出版された若い男性詩人たちの作品は
100年後の今、読まれることは
ほとんどありません。

みすゞの詩は、当時は不要不急でも
100年後の今、必要とされています。
国語の教科書にも載りました。
宇宙物理学者・佐治晴夫さんの著書には
みすゞの詩が必ず引用されています。
現代科学者にも必要とされる言葉なのです。

この違いは何でしょうか?
みすゞの言葉は100年先を行っていました。
当時の人にはなかなかわかってもらえず
未来のために必要な言葉だったということ。
今読んでも決して古さを感じないのは
同時代人よりも、未来人のための
言葉だったのでしょう。
そんなことを、
みすゞは意識にはなかったでしょうが、
誰かに頼まれたから書くのでなく、
当時誰もしなかった発想で、
書きたいことが溢れていたのです。

宇宙の意思が自分に呼びかける言葉を
みすゞは聞こえていたのでしょう。
だから誰にもできなかった大胆な
発想もできた。

みすゞが詩を書くことは「仕事」ではなく
「生き方」だったということです。
生き方は、命の使い方ですから、
「使命」とも言えます。
みすゞは
100年後に必要とされる言葉をのこす
使命を持って詩を書いていたのです。
本人の意識とは関係なく、これは
宇宙の意思に逆らわない生き方を
みすゞがしていたということです。

“こころの鈴の音プロジェクト”
ご支援のお願い

中村祐子さんが唄う、
吉田幸介さん作曲の金子みすゞ作品は、
中村祐子さんだけが唄っています。
祐子さんが主役をつとめた
「金子みすゞ生誕100年記念」の
福岡・博多座オリジナル演劇
『金子みすゞ物語』の劇中歌であり、
童謡らしい素朴な旋律と
音楽作品としての質の高さを
兼ね備えた貴重な作品群です。

100年後に伝わったみすゞの貴重な言葉を、
声で伝えていくのがこのプロジェクトです。
年に一度、日本のどこかで
このコンサートをつづけていきたいと
思いますが
主役を九州から招きますので、
いつもより経費がかかります。これまでの
赤字を解消しこのコンサートを
つづけていけるように
皆様からご支援を募ります。

1口¥3000のご支援で、
4月16日の立川公演を記録したCDを
御礼といたします。
お力添えをよろしくお願いします。
   (ケーナ奏者・作詞家 八木倫明)

金子みすゞ生誕120年
こころの鈴のコンサート♪CD内容
1こだまでしょうか(朗読)  

2 星屑のこどもたち  

3 このみち(朗読)
4 私と小鳥と鈴と(歌)
5 露(朗読)
6 蜂と神様(歌)
7 大漁(朗読と歌)
8 鯨法会(歌)
9 見えない星(朗読)
10 星とたんぽぽ(歌)
11 積もった雪(朗読と歌)
12 巻末手記(朗読) 
13 みんなを好きに(歌)
14 朗読〜引き潮
15 海はふるさと
16 思い出のサリーガーデン
17 ローモンド湖の美しい岸辺
18 朗読〜広い河の岸辺
19 愛は花、君はその種子
20 私と小鳥と鈴と(歌)

【お振り込み先】
★郵便振替口座00180-2-612135 八木倫明
(ゆうちょ銀行 〇一九店
[ゼロイチキュウ店]当座預金 0612135 )
通信欄に「こころの鈴の音CD希望」または
「こころの鈴の音DVD希望」とお書き下さい。
★三菱UFJ銀行 高田馬場支店
普通預金 0051411 八木倫明(やぎりんめい)
★三井住友銀行 光が丘支店
普通預金 0724543
地球音楽工房 代表 八木倫明
ちきゅうおんがくこうぼう だいひょう やぎりんめい
銀行振り込みの場合は明細が
不明となりますので、
お振り込みの時にメールがお電話で
ご一報くださいますようお願いします。

▼2020年12月の”こころの鈴の音コンサート”より
《私と小鳥と鈴と》