社長と同行二人 令和3,8,2
さて先週は「計画書に込めるもの!」でした。
このテーマでは、あるクライアント様とやりとりがありました。
それは「計画書を毎年作成しております。なかなか成果が出ない、社長の言葉が伝わらないのは「パッション」が足りてなかったせいでしょうか?」でした
私もこのクライアントの社長様とは3年以上の付き合いなので、性格はある程度存じております。
そこで私がお話した事は「計画書の書式に拘りすぎて、文字が躍っていると思います。文字の行間に埋める言葉をもっと考えられたら如何でしょう?」と
その社長様は頭を抱えておられました。
確かに行間を生める言葉、アドバイスになっていないと思いますが、
その社長様は「確かに文字の羅列に過ぎません。もっと泥臭く書いた、自分の思いを書きつられてみます」
このように答えられました。
私の言った事が理解されたようです。
往々に、後継者社長は私を含めて「頭でっかち」に成りがちです。
私自身、「青い社長」「世間知らずの社長」「中途半端な社長」と揶揄されておりました。
何を言われているか、全く分からないままで経営しておりました。
今思えば創業者社長からみた私は上記のような社長だった事が身に染みて理解できます。
経営の「形」に囚われすぎていたのでしょう!
「かっこよく」「見た目が綺麗」「理論整然」と頭の中の思考回路がそれらを求めていたのでしょう!
「泥臭く」と言う言葉から乖離していた自分が恥ずかしいです。
今、後継者社長へアドバイスする立場になり、自戒を込めて
クライアント様にお伝えしております。
さて今週は「昇進には注意!」について書きます。
皆様の会社では、どのような方法で「昇進」させていますか?
間違った「昇進」は会社を滅亡させるだけの危険を含むことをお伝えしたいと思います。
会社には3つの層があると思います。
一般社員、管理社員、経営役員です。
また一般には「新人、中堅」と2つの層があります。
「新人」は文字通り、会社のマナー、ルール、ルーチン等を覚える層です。
次の「中堅社員」は新人に「指導」する層になります。
ここで「昇進」の差が出てきます。
「如何に新人が成長できるように指導するか?」が中堅社員の評価になってきます。
私自身、新卒が入社すると、入社3,4年生に新卒の指導をさせました。
勿論指導すべき内容は事前に「中堅社員」に伝えておりましたが、やはり一人ひとり指導内容が違っておりました。
出来る「中堅社員」は新卒者に、考えさえたり、質問させたりして成長を促すように指導しておりました。
方や出来ない「中堅社員」はマニュアルを読ませて、終わり!
これでは同じ新卒者でも差が出てきて当たりまえです。
知っている事と、教える事は全く違う能力なことを痛感しました。
出来ない「中堅社員」を「管理社員」に昇進させると社内は混乱してきます。
私は過去に、業績が良かっただけで「中堅社員」を「管理社員」に昇進させました。
その結果、かれは部下へ「怒鳴り散らす」ことに終始して部下を「育てること」が出来なかったのです。
そのときに多くの有望な「新卒、中堅社員」社員を失いました。
このときに「管理」する社員の能力や資質を調べ、「管理」する立場での研修の必要性を痛感しました。
ただ業績を上げただけで、「管理」する立場に上げると大変な事が起きる事に危機感を抱いたのです。
自部門の業績を上げるだけではダメです。部下を指導、教育して成長させる事が出来る「中堅社員」を「管理社員」に昇進させなければならないことが身に染みて分かりました。
それからは「管理社員」に社員旅行、展示会、計画発表会の幹事を任せて、彼らの仕事ぶりを観察しておりました。
勿論「管理社員」に補佐につけてしてきました。
やはりここで将来、「経営役員」する立場につけるか否かはよく分かりました。
次は「経営役員」です。
「管理」がある程度できた社員を、経営計画書を作成する仕事に付けました。
これで「経営」が出来る社員か「管理」止まりになるかが良く分かります。
各部門から上がってきた数字、行動、挑戦する事を集めて社長に提出する「管理」は落第です。
会社の5年後の方針や進む方向は社長から出ております。
それらを噛み砕き「管理社員」に話して、彼らの自主性を文章に書かせることが出来る「管理社員」社員が、将来の「経営役員」になると考えます。
「経営役員」になるには、言われた事だけを唯々諾々と部下に伝えるだけでは当然勤まりません。
会社の職歴が長い、特定の分野で成果を出してきた、それだけで「経営役員」に加えると社内が混乱するだけではなく、会社を衰退させる可能性がありまので十分注意して下さい。
昇進させる際には、一つ上のレベルの仕事をさせて、その出き具合を確認し、その地位になる教育を実施して、加えて知性も高める援助をしてから任命することが大切と自戒を込めて考えます。
今週もお読み頂きありがとうございました。
また来週もよろしくお願い致します