社長と同行二人 令和1,6,23
「後継者社長へ、自走する社員を育てるためにやるべき3つの事!」
皆様こんにちは、お元気ですか?
前回の「郵便ポストが赤いのは社長のせい!」は1名の方から同感との返信と2名の方から反対の意見を頂きました。
お一人は同族企業、社員10名の後継者社長でした。
メールでのやり取りからすると「リスケ」で悩んでおられ、日々苦しい毎日を過ごされているようです。
その方の意見では「社員が動かない」ことが大きな懸案事項です。
文面からする、過去の遺産で食いつないでいたが、環境変化に対応できないで、債務超過、リスケに至ったとのこと。
それを全く認識していない社員は昇給やボーナス増額を要求してくるとのこと!
恐らく多くの中小零細企業の社員には、そのように会社の状況を全く考慮しないで自己の要求をしてくる社員が見受けられます。
また、2名の反対の方のご意見は「社長たるもの、弱音を吐いたら終わりだ。常に前向きに経営しなくてはならない」
と言う趣旨の意見でした。
やはり後継者社長の中でも意見が分かれますよね!
しかし、中小零細企業の社長は「お金」「ヒト」で悩んでいる方が殆どだと感じました。
さてそんな中小零細企業の社員を如何に「自走化」させるのか!
今週は、そのことについて私の経験を元に書かせて頂きます。
・自走化作戦
そのⅠ
その仕事をやらなければならない「理由」を伝える。
何のために、それを実行しなくてはならいか!
その、実行された時は、どのような状態か!
それらを社員に明確にして、且つ彼らが納得できるまで伝える
よく言われている言葉に「進んでやるときと、言われていやいややるときでは成果に2~3倍の違いがある」です。
社員もそうです。彼らに「目的、理由」を明確に伝えなくてなりません。
新入社員にも同じことが言えます。「これコピーしておいて!」ではなく、「何のために、コポーしなくてはならないか! それが、どうゆう成果を生むのか!」です。
これを習慣付けてやることで、社員の頭の中が変わってきます。
やる理由を「明確にする」それを上司、社長は習慣化していくことです。
それが社内ルールになっていれば、成果は必ず違ってきます。
是非ともまずはこのⅠをやり続けてください
そのⅡ
仕事には社内「ルール」があり、そのための責任が明確になっている。
会社には、それぞれに部署によって「ルール」があります。
その「ルール」をまずは教え込む、仕事とは「成果を出すこと」
これを「ルール」として徹底し、またそれを実行して時には「責を任」を明らかにする必要があります。
先代が創業者社長の場合は、「鶴の一声」が社内のルールでいた。
後継者社長は、そんな「トップダウン」から「ボトムアップ」の会社にしようと考えて、社員の「自主性を重んじる」傾向があります。
ついつい「自主性を重んじる」と名目に「放任」になりかねません。
「放任」と「自主性」とは違います。
「自主性」の中には「責任」があり、それには「ルールに従う」義務が発生すると考えます。
成果を上げていない会社は「ルール」が曖昧、「経過責任、結果責任」
が明確でない場合が多く見られます。
ビジネスとして顧客に商品、サービスを提供して対価を得ている、その中で、担当者によって提供する商品、サービスまちまちであっては決して許されません。
必ず会社としての「ルール」を社員に徹底させなくてなりません。
最悪なのは、中途半端です。
何故ならば、社内で「ルール」はあるものの、守っても、守らなくて何も注意されない事です。
社員は、キチンと守ることが「あほらしく」なります。
手を抜く社員が「要領がよい」社員として、他から「一目」置かれるようになったら会社としては立ち行かなくなります。
後継者社長は「自主性」を重んじし過ぎて「放任」にならないように、くれぐれもお気を付けください
そのⅢ
仕事が終了したら必ず「チェク」しなくてはならない。
それが行われないのは「仕事」ではない!
仕事とは「かならず反省」すなわち「チェック」しなければならないという事です。
もし成功ならば、できた社員を「何故成功したのか?」を聞く。
「成功理由を明確にする」ことが大切です。
「成功理由」を一個人の「能力」と片づけないで「社内で共有化」して会社の「資産」として「明文化」して蓄積させて「財産とする」
ことです。
また失敗したならば「理由の洗い出し」をして、繰り返さないことを確認する作業が大切です。
後継者社長に気を付けて頂きたいのは「褒める」「叱る」のタイミングです。
成功すれば、何でも「褒める」事だけでもダメなんです。
たまたま「成功した」場合もあるからです。
だからこそ「成功理由を明確化」して「検証」する必要があります。
社長の一時の感情で「褒める」「叱る」ことは避けて頂きたいものです。
そうしないと「自走する社員を育てること」はできないばかりか、社長の「器の小ささ」に嫌気がさして退職していく社員も出てきます。
以上3つの事を、繰り返し、繰り返しやり続ける!
そうして社員は成長していくのです。
成長させるのは「習慣化」させることだと言っても過言では
ありません。
これを出来るか?できなくて中途で終わるか?
この分水嶺が「自走できる社員を育てる」ことに他なりません。
今週もお読み頂きありがとうございました。
また来週もよろしくお願い致します。