さてさて、「うつわ」と言うことで、友人からメールを頂いて、連想ゲームのように頭に浮かんだこと…。
ラスト・ストローならぬ、最後の1滴。
ラスト・ストローなら最後の重みに耐えかねて、背骨の折れたロバになる。
物は運べぬが、干し藁は別。ロバなり、馬なりが運べる。
うつわにギリギリ注がれた、水は美しい。微妙なバランスを取りながらゆらゆらと、不安定な状態にある。
表面張力に耐え切れるまでに注いで、ぎりぎりを保った水面の形の美しさは本当に素晴しい。
けれど、ぎりぎりを超えて注がれた最後の1滴は、そのバランスを崩すだけに留まらず、1滴を外にこぼすに留まらず、溢れ出し流れ出す。
バランスを崩した後のうつわには、調度良いくらいの水が残っているのだろうか?
こぼれて失ってしまった中に、大切なものはなかったのだろうか?
まぁ、いいか・・・。
「覆水盆に帰らず」だからね。
うつわには、目一杯の水は注げない。
持てばこぼすし、他に何も注げない。
適当に、8分目くらいがいいかな?
それとも、5分目くらい・・・。もの足りないくらいが足すこともできるし・・・。
カクテルだったらどうだろう。
比重の重い成分は下に沈み、軽い成分は上に・・・。その間は綺麗にグラデーションに染まる。
透明なグラス・・・。
陶器・・・。
漆・・・。
ただの「うつわ」にも、いろいろとあるんだね。
どんな「うつわ」で、何が入っているか、なかなか難しい話になってしまうものです。