自分を責めてしまう癖の正体
性格を歪める“思い込み”とは?
たとえば仕事でミスをしてしまったとき。
周囲はそこまで気にしていないのに、
ひとりで「なんで私はダメなんだ」と
深く落ち込んでしまう。
誰かに否定されたわけでもないのに、
「嫌われたかも」
「迷惑をかけたかも」と
ぐるぐる悩み続けてしまう。
──そんな経験ありませんか?
いつもなぜか自分を責めてしまう。
そして責めれば責めるほど
自信も気力もすり減っていく。
でもそれはあなたの性格が「弱い」からでも、
「ネガティブ」だからでもありません。
もっと深いところにある、
“心の前提”が関係しているのです。
「心の前提」がすべてを決めている
私たちの反応は、
目に見える出来事だけで
決まるわけではありません。
同じ出来事に出会っても、
「どう受け取るか」
「どう感じるか」は、
人によってまったく違います。
たとえば──
上司に「ちょっと話がある」
と言われたとき。
「怒られるかも」と
緊張する人もいれば、
「相談かな」と
気にしない人もいます。
友達の返信が遅いとき。
「嫌われたかな」と
不安になる人もいれば、
「忙しいのかも」と
流せる人もいます。
この違いを生むのが、
心の中にある“前提”です。
無意識のうちに
持っている思い込み。
「私はこういう人」
「人はこういうもの」
そんな心のルールが、
あなたの感情や反応を
決めているのです。
自分を責めてしまう人に多い“隠れた前提”
たとえば、こんな思いを抱えていませんか?
・私が我慢しないと人間関係は壊れてしまう
・ちゃんとしていない私は価値がない
・人に迷惑をかけるのは絶対にいけない
・怒りを出す私は悪い人間だ
・大事にされるには完璧じゃなければならない
これらは、あまりにも
当たり前になっているため
本人も気づけません。
けれどそのせいで、
人の目が気になりすぎたり
失敗を極端に恐れたり
感情を押し殺して
しまったり──
性格そのものが
「自分を守るための鎧」
になっていくのです。
思い込みは過去の“自分なりの答え”だった
なぜ、そんな前提が
生まれるのでしょうか?
多くは、子ども時代の
経験にさかのぼります。
・泣いたら怒られた
・親に迷惑をかけないよう気を遣っていた
・何をしても認めてもらえなかった
・家族の中で感情を出すことが許されなかった
そんな環境の中で、
「感情は出してはいけない」
「私は黙っていよう」
という“答え”を
自分なりに選んできたのです。
それは当時のあなたにとって
生き延びるために
必要な選択だったのかもしれません。
でも──
今のあなたにとっては、
もう必要のないものでは
ありませんか?
自分の“前提”に気づくことから始まる
心に染みついたルールは、
本人にとっては
当然のものです。
だからこそ、
それが“心の前提”だとは
なかなか気づけません。
けれど、そこに光が当たると、
性格は少しずつ変わり始めます。
まずは、ご自身の中にある
「前提」にそっと目を向けてみませんか?
チェックリストで見えてくるもの
「どんな前提を持っているか」は
自分ひとりではなかなか
気づけないものです。
そこで“心の前提”に気づくための
チェックリストをご用意しました。
簡単な問いに答えるだけで、
今のあなたの性格をつくっている
深い思い込みのヒントが
見えてきます。
まずは、自分の内側を
やさしく見つめる時間を
とってみてください。
最後に
変わろうとする気持ちが
あなたの中に芽生えたとき、
その瞬間から、
すでに変化は始まっています。
大きなことをしようと
しなくてもかまいません。
無理に前向きに
なろうとしなくても大丈夫です。
まずは、「このままではつらい」
「もっと楽に生きたい」
そんな、ふとした願いに
そっと耳を傾けてあげてください。
性格を変えるというのは、
今の自分を否定することでは
ありません。
これまでがんばってきた
自分に「ありがとう」と伝えて、
もう少しだけ心地よい生き方を
選んでいくためのやさしい一歩です。
もしあなたが「変わりたい」と
思えたときには──
カウンセリングという方法で
ご一緒できたらと思います。
話すことで気づけることがあります。
気づくだけで変わり始めることがあります。
あなたのタイミングでいつでも。
その扉はここにあります。







