渡辺由架「パンティの上から×××しないで」
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【このコンテンツは批評目的による渡辺由架氏の音楽からの引用が含まれています。音楽の著作権は著作権者に帰するものです。また、個人的耳コピのため音楽的には間違った解釈である可能性もありますが、故意に著作権者の音楽の価値を低めようとするものではありません。著作権者主体者の権利、音楽の美学を侵害した場合このページに限り、いかなる修正・削除要請にも応じますので、ご教授ください】 懐かしのグラビア・アイドル、渡辺由架が歌うエロ歌謡の名曲、「パンティの上から×××しないで」を弾き語ろう。かなりコード進行が勉強になる曲だ。キーはGメジャーから始まる。 【I】
幻想的なシンセサイザーとウッドベース+シンプルなドラムスのイントロ。1~4小節、 Ⅱm79-ⅠM7 のサブドミナントマイナー→トニックヴァンプがこの曲の骨格となる。長二度上昇(下降)だけのこの進行は様々な曲で使われているシンプルなヴァンプであり、例えばロッド・ステュワート、ロン・ウッド(現ローリング・ストーンズ)が在籍したフェイセズの「ウー・ラ・ラ」 などもこのパターン。輪郭がなく、ほわ~とした雰囲気が特徴的なコードパターン。5~6小節への進行はトリッキー。かなり自信が無いが、おそらくこの部分、短二度上のAbメジャーに転調していて、 Ⅵm7-#Ⅳdim となっていると思われる。
【A-1】
1~4小節は【I】と同じパターン。5~8は同じくキーAbメジャーに転調していると思われ、 Ⅵm7-Ⅴ7-Ⅴm7-#Ⅳdim-#Ⅳ7 「×××」部分は「ンンンン」とスキャットで歌われており、これが我々の想像力を掻き立て、曲を更に淫猥なものとしている。 【A-2】
【A】の繰り返し。8小節目で、長二度上のBbメジャー(元の調Gメジャーの同主調転調Gマイナーの平行調)に転調する。 【B】
サビ。キーBbで、1~4小節 ⅠM7-Ⅶm7-Ⅲm7-Ⅳ-Ⅲm7-Ⅴ7 短二度下降の後、完全四度上昇を繰り返すパターンⅠ-Ⅶ-Ⅲ-Ⅵ-Ⅱ-Ⅴから、Ⅵを省略、ⅡをⅣ代理したものと考えよう。5~8小節は、 ⅠM7-Ⅶm7-Ⅲm7-Ⅵm7-Ⅶm7-Ⅲm7 とⅥm7まで完全四度上昇するが、7小節辺りで平行調Gマイナーに転調して(Ⅰm7-Ⅱm7-Ⅴm7)いるようだ。その後、間奏として【I】の1~4小節パターンを2回繰り返し(「パン・ティ、パン・ティ」のコーラス入り)、 【A-3】
を歌って終了。 80年代を象徴するような難解なコード進行だ。あくまで私観であるが、メジャーセブンスコードは、80年代音楽を象徴するコードだったと思う。明るいのか切ないのか解らないようなド+ミ+ソ+シの響き。 金を持った”おじさま”と、売り手市場で現今よりも余裕のある楽天的少女の遊戯。バブルの悦楽と、「なんとなくクリスタル」な青少年少女の感覚。バブル時代特有の”エロさ”を冷凍保存したような楽曲。 10代に続いてもっともキレやすいと言われる50代。最近よく電車のなかでキレてる”おじさま”を見かけないか? 80年代も遠くなった。2005年のエロスは、もっと泥臭いのだ。 ■関連記事:畑中葉子「後ろから前から」 フェイセズ「ウー・ラ・ラ」 |