1980's 8耐 | バイクと自転車と本と

1980's 8耐

朝、携帯のめざましで目を覚まし、
んああ朝か…とまるで機械のように朝食と身支度を整え、
4年目となるすぐそこの会社まで、無意識に2分ほど歩いて、制服に着替えて7階まで歩いて階段を登り、
朝礼をして、なんだかんだ、途中眠くなったり覚醒したりして、19時過ぎにまた部屋に戻ってくる。

朝目覚めてから、今ここにいるまで、
ほんとに過程はあったのかと疑いたくなる。
過去なんてないな。
今しか認識できないから、一日が早いんだ。


いや今も認識してるのかも怪しい。
だって子供の頃も、今しか考えてなかったような気がするけど、一日はもっと長かったもんなぁ。

なんとなく、昔のことを考えていたら、
鈴鹿8耐の動画が見たくなった。

1980年代というのは、自分にとっては物心がついたのかどうかも分からん時代ではあるんだけど、
この時代の空気感、例えば服や髪形、自販機、広告などなど、が何とも言えず懐かしい。
そして、バイクだ。
この頃ぐらいから空力をやっと意識し出したような、デザイン的にも全然無骨な単車。
そして、今では考えられない数のサーキットの観客数と熱気。
世の中でのバイクの存在感、ってのが今とは比較にならないぐらい凄かったんだろうなぁと思う。

俺がまだ小学生だった頃、
友達のオヤジさんが単車乗りで、物凄く憧れた記憶がある。
記憶の中でのバイクは、SR400のような、ネイキッドタイプというか、シングルスポーツっぽかったような気がするが、
もしかしたらもっと小さいバイクだったかもしれない。

でも、とにかくカッコよく見えた。

クルマに乗っていてバイクが見えたら、必ず「あーバイクだー」って手を振った。
その時の気持ちは、
19歳でFTR223を買った時まで忘れていた。
中学、高校時代はバイクへの関心はなくなってた。
憧れから、いつしか異質で自分には無縁なもの。
まさか自分が乗ることになるとは考えていなかったから。
ほんとはクルマに乗りたかったけど、学生ではムリなので、まぁしょうがないから単車、という動機だ。

でもその19歳から10年間。
ずーっとバイクのことばかり考えてきた。

なんなんだろうね、この乗り物は。
なんで飽きないんだろう。


19歳で始めてバイクを知った時の感覚と、
まだ子供だった1980年代の8耐のあの情景は、自分の中でなぜかリンクしてる。

8耐の動画や写真を見ると、自分もライダー初心者だった頃を思い出すのだ。

あれからとにかく巧くなりたいと思って、今も乗ってるけど、
何にも出来なかったあの頃は楽しかったなぁ。
その分、何でも新鮮で。