東京ヴェルディvsジェフユナイテッド市原・千葉(アウェイ戦)の感想 | 決闘王F.Kのブログ

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 都営新宿線や京葉線などを乗り継ぎ、ジェフユナイテッド市原・千葉の地元である蘇我にやって来ました。蘇我駅から町のあちこちにまで、ジェフのポスターやら装飾やらが施されており、チームと地元が一体になっているのが分かります。羨ましいなあ。
 蘇我駅から10分ほど歩き、千葉のホームスタジアム・フクダ電子アリーナに到着。駅からなかなか近くて少しビックリ。

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 スタジアムの外観です。この日の天候は雨で、空もどんより曇っています。

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 スタジアムの中です。遠くから見ても分かるくらい、いいピッチでした。屋根があるので音響も良くて、相手チームのサポーターの声がよく聞こえました。晴れた日に試合をしたかったなあ……。

 今までも「負けられない試合」というのはありましたが、今回の試合は今まで以上に負けられない試合でした。相手は昇格争いのライバルで、勝ち点は同じ。この試合に勝った方は昇格に大きく近づきますが、負けた方はプレーオフ圏外に落ちる可能性も。天国と地獄の境界線に立つ試合であり、それは両チームの選手もサポーターもよく分かっていました。互いの希望とプライドを懸けた戦いは、壮絶なものになりました。
 ジェフユナイテッド市原・千葉はヴェルディと同じくJリーグ創設時に発足したチームですが、ここ数年は低迷しており、ヴェルディと同じようにJ2に長く留まっています。強い事は強いんだけど、肝心な試合では勝てない。前期でのヴェルディとの首位攻防戦もそうでしたし、ここ最近は最下位の町田に久しぶりの勝利を与えたり、月曜日の試合では北九州に0-3で完敗したりと、どうにもパッとしません。
 ですが、この日の千葉は違いました。前回の試合後にスタジアムに残ったサポーターから監督や社長が叱責されたのが効いたのか、昇格候補に相応しい強さを発揮。調子の出て来たヴェルディと互角以上に渡り合いました。

 この日の天気は雨。ピッチもボールも雨に濡れて(それでも愛媛のスタジアムよりは遥かにマシでしたけど)、両方共ボールの扱いやパスの繋がりに苦労しているようでした。それでもしっかりパスを繋いだり、チャンスを作るところはさすがプロ。雨の中でも見事なプレイを見せてくれます。滑ったり、ミスも多かったけど(笑)。
 膠着状態が続いていた試合が動いたのは前半26分、左サイドから上がってきた千葉の谷澤達也からのクロスを、ゴール前に詰めていた荒田智之が頭で合わせて千葉が先制。この直前までヴェルディの攻撃が続いていたのですが、悉く失敗しており嫌な空気が漂っていたところをやられました。こういう隙は作っちゃいけないのに、なかなか改善されませんねえ。困ったものです。
 しかしヴェルディも反撃に転じます。前半終了間際の43分、千葉がクリアミスしたボールを中後雅喜がゲットしてミドルシュート! これが決まり、前半の内に追いつきました。
 湧き上がるヴェルディサポ。私も喜びましたが、同時に不安でした。松本戦も甲府戦も大分戦も、先制された後に追いつく事は出来ました。しかし追加点を入れられず、焦っている隙を突かれて相手に点を入れられてしまい負ける。ヴェルディはこういうパターンが多かったからです。
 そして不安は見事に的中。後半はヴェルディのペースで試合が進み、選手が次々とシュートを放ちますが、千葉の堅守を破る事が出来ません。そうこうしている内に時間が流れ、試合終了間際の後半41分、千葉が決めました。荒田が上げた鋭いクロスを、谷澤達也がスライディングシュートで押し込んで決勝点。千葉サポ大歓喜、ヴェルディサポがっくり。私も点を入れられた時間帯が悪すぎるので、このまま試合は終わるのだと思いました。
 ですが、ヴェルディの選手は誰一人として諦めていませんでした。アディショナルタイムに入り試合終了まであと1分というところで、千葉のゴール前に放り込まれたボールをヴェルディのエースストライカー阿部拓馬がシュート! 見事に決めてくれました! そしてそのまま試合は終了。何という劇的な幕切れ。千葉サポはため息を付き、ヴェルディサポは勝ったような喜びようでした。

 この試合、イエローカードもかなり出ましたが(両チーム合わせて6枚。千葉が4枚、ヴェルディが2枚です)、全体的に見れば非常に見応えのある、いい試合だったと思います。イエローカードが多く出たのは雨のせいでどうしても当たりが激しくなったからで、選手のプレイの質や試合の雰囲気は最後まで壊れませんでした。
 試合の方はホームチームが先制→前半で追いつく→後半はアウェイチームが猛攻→わずかなチャンスを活かしてホームチームが勝ち越し→試合終了直前、アウェイチームが同点に追いつくという、サッカー漫画でもあり得ないようなドラマチックな展開。勝ちを逃した千葉の人達は悔しいだろうけど、試合そのものは本当に良かったと思います。互角の力を持つライバル同士の白熱した対決。私が観戦した試合の中でも、五本の指に入るレベルの好勝負でした。

 という訳で、お互いに勝ち点1を分け合う結果となりました。それでも3位の大分が敗れたので、順位が一つ上がりました。そして2位の湘南はまさかの連敗、昇格の有力候補である京都が3位にまで上がって来ました。J2の上位戦線は更に混迷化しており、下を見ても横浜FCと、草津に敗れはしたもののまだ諦めてはいないであろう山形が虎視眈々と上を狙っています。首位を固めだした甲府以外のチームは、まだまだ予断を許さない状況が続きます。
 しかし今回の引き分けはヴェルディにとって、ある意味勝ち点3よりも大切なものを手に入れたと思います。それは最後の最後の最後まで、絶対に諦めない闘志。これを持っているチームは本当に強い。高橋監督の不敗記録もまだ続いているし、来週の山形戦では勝ち点3をゲットしよう! 勝利、そして昇格あるのみだ、ヴェルディ!