『双蝶々曲輪日記~引窓』(ふたつちょうちょうくるわにっき~ひきまど)
生き別れた息子が殺人犯で自分に会いに来たら
やはり私もこうしてなんとか逃がしてやろうとしてしまうのか?
いやいやいや、てそれは今だから言えることなのか・・・
そんなことを考えさせられる物語。
扇雀さんがね、現在同居しているヨメの役なんですけどね。
イイ。こういう「情感たっぷりの女」をやらせたらホントにイイ。
とてもあのゲコミをやった人と同一人物とは思えない・・ておいおい
↓ゲコミの衝撃
『七福神』
扇雀の息子虎之介をはじめ、て、メインは隼人と新伍?
若手の七福神でございます。
今回昼の部は最初と最後がちと暗いですからね、
こういうめでたくて華やかでブラボーな感じのが良き♪
『夏祭浪花鑑』(なつまつりなにわかがみ)
これ、クズの舅を婿が殺す話で。
て、その婿もやや・・・感は否めずなのだが。
ええ、最後はその殺人のシーンがこれでもかなので
あまり好きな演目ではないのだが・・・
だがっ!!
愛之助がなんだかとってもすごかったぞ。
あと、舅役の橘三郎。
このふたりあってのなんだか名場面。
これまではただただ「イヤなカンジ」しか残らなかったが
なんざましょ?これがあの噂に聞く「様式美」なのか。
『於染久松色読販』(おそめひさまつうきなのよみうり)
性根が悪い似たもの夫婦の仁左衛門&玉三郎
やってるコトはえげつないんですよ。
でもでもでも、なんだかステキ、と言うか、やはり尊いふたり。
夜の部は花道の裏だったのだが
もう、花道通るときぞくぞくってして、でもって感嘆の吐息。
『神田祭』
これもまたひきつづき仁左衛門と玉三郎の舞踊モノ。
まー、なんざましょ?
冷静に考えると「おじいさんとおじいさん」なのに・・・のにのに。
最近株主優待では、二階桟敷席より、もっぱらこの裏花道なのだけれども
もう大正解。
手を伸ばせば(伸ばしませんけどね)届くくらいのところを
玉三郎が、仁左衛門が、つつつつつーって。
もうこのまま私をどうにでもしてー、て。
やっぱり歌舞伎、好きー♪て。
瞳孔がね、ホントにハート形になってる、いやマジで。
『四季』
こちらも舞踊モノ。
春夏秋冬それぞれの場面が。
さすがにその前のふたつの演目がヘビーすぎて
よく言うとクールダウンと言いましょうか。
今月は、全体的にベテランさんの芸を見せつける感がむんむんと。
いえね、ここのところ歌舞伎界、てあくまで私の感想ですが
若い人たちの台頭が目ざましく、それはそれで楽しいのですが
扇雀はじめ、橘三郎、玉三郎仁左衛門の
まだまだ負けなくってよ感
みたいなものがぐおーって来たような。
ああ、あと、見るたびにどんどん大きくなっていくよな愛之助。
あの最後の大詰、
何度も言うが、正直決して好きではない場面なのだが
でもでもでも、永久保存版にしたいという
なんざましょ?「イヤよイヤよも好きのうち」的な?
とにかくすごかったのよっ!!
こう言っちゃなんだけど、愛之助って決して私の好きなタイプではないのよ。
でも、なんだか私の中でどんどん大きくなるというか
「この人が出るなら間違いない」メンバーにはしっかり入っているというか
てだから何様だよ?私
この日のお楽しみ♪
上から「たぬきつね」というおいなりさん弁当。
いえね、おにぎり持ってったんで軽くね、と
これで1100円と歌舞伎座価格でございましたがなんか美味しそう・・・
という私の嗅覚をさらに上回るとっても上品で美味しゅうございました。
お土産はこれにしてください、てくらい。
そして昼夜の間に行った長野のアンテナショップで買ったパン。
あんぱんは20%オフ。これねー、粒あんでみっちりどっしりで大変美味。
そして牛乳パン、これ、私がこれまで食べた牛乳パンの中でいちばん美味しいかも。
そして夜の部が終わり、帰りに寄った銀座ハンバーグのハンバーグ丼。
これで1100円です。
ハンバーグ、よく見ると二枚重なってて、牛すじが入っていて
ハンバーグというより肉の塊のような。
生卵と大根おろしとオニオンで大変食べ応えがありました。
せっかくだからと「挽肉と合うワイン」をば。
この日の歌舞伎名場面を脳内再生しながら美味しくいただきましたぞえ