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愛する菊之助さまの
新作歌舞伎ですからねっ!
これはもう行かねば!!

舞台はたぶんインドです。でも、登場人物は武士と姫。
いいじゃないか、歌舞伎だもの・・ておーい爆  笑雷

神さまたちが争いばかりの人間界を嘆いてて。
じゃ、姫に子を授けましょ、て。
まず平和主義の太陽神が姫の前に現れるとすぐに出産。
まだ恋も知らぬ姫にとっちゃあそりゃもうびっくりで
びっくりするあまり思わずガンジスの川に流しちゃって
でその子はとある夫婦に拾われて成長・・これが菊之助。
次に姫に子を授けたのは、力で制する強硬派帝釈天。
さすがに二度目は姫の下、すなわち王家で育てられ・・・こちらは松也。

このふたりがその後争うことになるのだが果たして・・・

この争い、そもそも王の相続争いで。
元々現在の王(姫はのちこの王妃となる)は次男で
長男は盲目のため王位を継げなかったという設定。
長男にはちゃんと妻と、そしてなんと子どもが100人(長女七之助)
一方、姫は菊之助を合わせると6人生んでるんだけど
実はこの王さま、女性に触れると死ぬという呪いにかけられていて
よってこの子らは実の子ではなく、太陽神はじめ神のお子たち。
あらま。じゃ、最初に出て来た神さまたち、
皆して姫に手ぇつけちゃったんだ、というツッコミはさておき。
それじゃあ「血」から言ったら次の王は100人兄弟の誰かじゃね?ではあるのだが
そこも深くは追求せず。てか、どっちかっつーと兄弟の方が悪役?

七之助扮するその100人兄弟の長女がね、実は悲しいの。
最初はすげーイヤな奴なのだけれど
て、そうよね。王になりそこねた父と王妃になりそこねた母がいて
弟妹が99人いて、それだけで、ここまでどんな苦労があったかがしのばれる。
きっと「長女あるある」で
幼い頃から「ホントはうちが王なのよ」「本家なのよ」
ことあるごとにそんな話を聞かされ、
いつのまにか「私がなんとかするわっっ!!」と使命感に燃えたに違いないのだ。
そんな彼女のまわりには人間はたくさんいたけれど
本当に心が寄り添ったのは菊之助扮する迦楼奈(カルナ)だったんじゃなかろうか。
最後にそんな心のうちを吐露して死ぬんだけどね。
美しゅうて悲しゅうて切のうて・・・涙。
「あのね、それは『恋』っていうんだよ」そう教えてあげたかった。
と、ここでなんだかこの芝居、
みんな七之助に持って行かれたような気、なきにしも。
最後、階段落ちでしたからね。
今日はもともと大向こうさんがたくさんいらっしゃったのだけど
一番かかってたのは七之助だったんじゃね?て。