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息子はサッカーを観るのもやるのも大好きだ。
実は将棋のほかに、週に一回サッカーもやっている。

ただ、彼はサッカー、それほど上手じゃあない。

練習後半はいつも、コーチが3つくらいにチームを分けて試合をする。
「青チーム、○○、△△、□□~、赤チーム☆☆、~~~」

子どもは結構残酷である。
息子とあと何人かのいわゆる『どんくさい子』と同じチームになったとき
上手な方の、何人かの子は、明らかに不快感を顔に出す。
なかには「あ~あ、負けだぁ~」なんていきなり『やるきなしモード』になる子も。

親としてはつらいものがある。

なのに、息子は淡々とやり続ける。
コーチの説明も結構熱心に聞いてるし、用具の片づけだっていつも最後までやっているし。
第一、まず、休まないどころか遅刻もしない。
・・・まあ、それで『下手』なのだから、余計に始末が悪いのだが・・

そんな姿は、まるで私の子ども時代の不器用さそのままで
私はいつも胸のあたりがチクチクしてしまうのだ。
一生懸命やっているつもりなのに、ワンテンポ遅れてしまったり、なんかうまくできない・・・
思えば私もそんなどんくさい子どもだった。


先日、息子が練習のあった日の夜、急に泣き出した。
「試合のとき、誰もパス、くれないんだ」

・・・そりゃそうだろう・・・
・・・と、もちろん、そんなこと、いえないが。

「オレ、『下手』だからなんだ」

そういってわんわん泣いた。

私は聞いてあげるしかできなかった。

ひとしきり泣いた後
「これからどうする?・・・今度、来年度の更新の書類出さなきゃなんだけど」そう聞いてみた。

息子はしばらく考え込んで
「やめたくない・・・やる・・・」そう言った。
「4年生のクラスになったら、もっとレベル高いよ、うまい子ばっかりになるんだよ」
「・・・・それでもいい、やる!サッカー、好きだもん」


私はそれで、もう少しで口に出そうになった「やめちゃえば?」を、ぐっと飲み込むことに決めた。


息子よ、がんばれ。
大丈夫、なんでも続けていれば、人より時間がかかっても、
少しずつ、できるようになっていくから・・・というか、できることが見つかるから。
『ふてくされなきゃ』大丈夫だって。
それに、きっとこれで君はサッカーの技術だけじゃなくて、とっても大事なことを勉強するはず。

そうやってね、『自分の生き方』って見つけていくんだよ。