朝から息子は大騒ぎでそのまま登校して行った。
手袋やらビニール袋やらタオルやらをランドセルに詰め込んで。
「あ~!!入らない~~!!」
そうあれこれ出し入れしていたようだが、
『今日学業で使用するもの』をないがしろにしているようで、母は心配である。

結構ひらひら舞ってはいるものの、到底積もるとは思えないのだが。
というか、ここあたりではここ10年以上、ほとんど雪が積もることはないのだ。

それでもあれは息子が小1の冬だったか、この辺にしては『大雪』が降ったことがあった。

夕方になってもやみそうもないので、
公園に遊びに行ったきりの息子を迎えに行ったら、
息子は5~6人の子どもたちと混じって雪遊びをしていた。

どうやら雪だるまを作っているらしいが、とにかく要領が悪い。

ついつい見ていられなくて
「ほら、こうやって雪は集めるのよっっ!!でもって、あなたはここ固めて!」
と口も手も出し始めてしまった。

それはまさに体育会系さながらのノリだった。
途中で『逃亡』した子どももいたっけ。

で、公園の隅に大人ほどの背丈の雪だるまが出現したのだ。

私はそこで疲れ果てたが、子どもたちは、横にもうひとつ小さいのをこしらえていた。

時、既に夕刻である。
ああ、この状況、まさしく『ミイラ取りがミイラに』である。
心配した親までお怒りモードで迎えに来てしまった。

「すみません、私まで夢中になっちゃって」平謝りである。

しかし、思いのほかデカい雪だるまと子どもの得意顔を見て
笑顔になっていただけて、ひと安心。
(つーか、私がいたんじゃそれ以上は怒れないよねぇ)

その後皆で携帯で記念写真を撮り、帰途についた。

その後、その日陰に作られた雪だるまは思いのほか生き残り
改めて周囲を見ると地面がぐちゃぐちゃで、
それをせっせとならして整備する市の職員さんの姿に胸が痛んだ。


ごめんなさい、『いい年をした大人』がバックにおりました。