息子はひとり、スキーキャンプに参加中。

キャンプ自体はサマーキャンプで何度も経験済みだが、スキーは初体験である。

彼の事だ。おそらく『スキー』とはどういうものか、しっかりとは把握してないと思う。
「友だちがどうしてもオレと行きたいって言うんだ!」
そういう奴である。
その子はスキー経験者だが、子どもだけのキャンプは初体験。
現地では立場は逆転すると思うが、なんだかエラそうに『先輩かぜ』吹かせていろいろアドバイスしていた。

君だって、最初の頃はギャーギャー泣いたりしたじゃあないか。
まあ、それを見て私も涙したが。

見送りのバスから、泣きながら手が引きちぎれるほど手を振って
それを見て、胸が張り裂けそうになったのは今となっては懐かしい思い出だ。

それが今はどうだ。

「みんなぁ~!!おうちの人に『行ってきまぁ~っす!』だよ~!せぇ~のぉ~!!」
「いってきまぁ~~~~っす!!!」

おいおい、その(やってらんねぇ)という態度はなんだ。
第一、それ、『口パク』だろう。声を出しなさい、声を。
皆が手を振るから仕方なく手を振っているが
明らかに隣の子とおしゃべりしながら、隣の子を見ながらである。

平気すぎると言うのもちょっとだけ寂しい。
・・・・とまあ、考えると、親の思いも随分と身勝手だ。

さてさて、夕飯、何にしましょうか?

ばあちゃんは入院中なので、夫とふたりきりである。
結婚当初から完全同居だった我が家にとっては『憧れの新婚生活』状態である。
日頃はどうしてもばあちゃんと子ども基準の献立なので
こんなときくらい夫の好きなものを・・・と思い巡らせているのだが・・・

・・・・浮かばないのだ・・・第一、そういえば何が好物なのだろうか?・・・
つい先だって、ばあちゃん入院の際は、ばあちゃんの食べ物の嗜好をあんなに細かく答えた私なのに、である。

いけない、こんなことでは・・・しかし・・・思い浮かばない。

とりあえず、スーパーに行こう。