夫婦揃って『お好きな方』ではある。
が、ほどよく小心者だったりもするので、幸い今のところ生活に支障はない。

息子が2才くらいだっただろうか?
親子3人で某公園に遊びに行った。
美しいバラを堪能し、お弁当を食べ、絵のような家族の風景がそこにあった。

しかし息子、何を思ったか突然、坂になっているところ(そう、壁の向こうは競輪場)で、
「カンカンカンカ~~~ン!!!!」
と叫んで走り出した。

周囲のおじさんの失笑。

「まさかっっ??」

そのとき二人は互いに
(こいつ、いつのまに子ども連れて競輪場行ったんだ?)
と相手を疑ったが、むろん、そのような事実はない。

今でも謎である。開催日でもなかったのに。・・・・・もしかして『血』??・・・恐ろしい。

私はオートが一番好きだが、『欲が絡んだ勝負事』にはなんだかひかれてしまう。

しかし最近どこのギャンブル場に行ってもオシャレ。
近くのお船さんところなんて、まるでアミューズメントパーク。
競馬場だってなんだって、家族で楽しめてしまうつくりになっている。

明るすぎるのだ。(照明が・・という意味だけではなく)

その昔はメインだった、あの独特の雰囲気を持ったおじさまたちはいずこへ?
あの、周囲にあったはずのちょっと踏み込めない界隈はどこへ?
これは飲み屋や、いわゆる『歓楽街』と呼ばれる通りにも感じることなのだが、
以前は確かに、我々女子どもには踏み込めないカンジの『別世界』や『聖域』があって、
ファミリーや若い女性は行ったとしてもあくまでも『お客様』で、
もうちょっとちっちゃくなってた気もするのだが・・

好きだしやってるので、説得力はないが、
ギャンブルは決してオシャレなものではない。
あんまり日常生活にフツーに入り込むべきものではないと思ってる。

リスクがある、そしてそのリスクは『自分』でとる責任と覚悟がいる
それを私に教えてくれたのはあの『聖域』の存在もあったんじゃないかなぁ・・

なんていろいろ書き連ねてしまったが、白状しよう、
あの健全な明るさの中では、今ひとつ、緊迫感とか危機感とかがものたりなくて、
胸がときめかないのだよ、私。