書店員や漫画ファンらが
昨年1年間で最も薦めたい作品を選ぶ
「マンガ大賞2015」は24日、
宮崎市出身の東村アキコさん(39)の
「かくかくしかじか」に決まった。





だそうです。


この「かくかくしかじか」、
漫画家を夢見て美大をめざていた
高校生時代からを描いた作者ご本人の自叙伝。

もう、美大生あるあるすぎて
それ以前に、漫画家志望少女あるあるすぎて

腹かかえて笑うどころか、
涙なくしては読めない。
独りで悶えながら読んでる。

そして今更ながらに身が引き締まる思いを
させてくれる。


文化系なんていうアサッテの方角向いちゃったヤツは
「自由」なんていう
そらとんでもなくおそろしいバケモノを夢見ちゃうわけなのだ。

自分を縛っているものから逃れることに
必死になってる時が一番楽しいのであって
いざそんなもん手にしたもんなら

その日から自分との孤独でおっそろしい戦いが始まるのに
そんなこと知りもしないで
鎖にかみつくことに夢中になっているのだ。

縛られている間は、自分で何も考えなくて済む。
身体をしゃにむに動かすだけでいい。

それがある日ホイッと放り出された日からは
何をするのも自由すぎて、何も手に付かなくなる。

どっちが上でどっちが右でどっちが北か

まったくわからないっていうか

そんなことすら決める必要がないのが自由なのだからして

どっちの足からどっちへ動かすか 
そこから自分で考えなくてはなんも始まらん。


自由を飼い馴らすことなんて
10代や20代でできる芸当じゃないよね。

一生かかって挑むか、アッサリ諦めるか…。

みんないつ決めるのかなあ?

私はどうなんだろうなあ。

未だに懐具合以外の何もかもがフリーダムすぎて
人生が 大きく散らかっておます。


そんなこんなで美大を卒業する頃には
立派なゴクツブシが一人出来あがっているのだなあ。





このマンガ読んで
あることについて諦めついたよ。

作中に、美大生における
オツムん中お花畑度ヒエラルキーなるものが
出て来るのだが
その中で、私の属した洋画(油絵)科は
なんとドてっぺんなのだそうだ。

お花畑どころか妖精が湧いちゃってるらしい。

ということなので
今更脳内妖精を駆除することは諦めた。

このまま残りの人生を
お花畑のまま突っ走ることにしたわ。



もうコレ、買うわ。

ツタヤでなくて、愛蔵するわ。



でないといつまでたっても返却できんし。