お互い電話のすれ違いで、出られない事が増えてきた。
音に敏感な彼は電話の音を常に切っていたから運良く取らなければ掛けても受け取ってはくれなかった。
最後に掛けてきてくれた日、ちょっとうたた寝していた間のほんのつかの間だった。ほんの1回だけ掛けてきてくれていたのに、その後何回掛けても繋がることは無かった。
そして12月4日、流石に身体が限界となってきた彼は母に連れられて病院に行った。
その朝早くに胸騒ぎがしてお母さんにもしかして体調悪くなって病院へ行っていませんか?胸騒ぎがしたのでと伝えると、「今日入院しました。相部屋なので電話もしないで下さい。本人が出来るようになったらすると思うので。面会にも来ないで下さい。」と取り付く島もない口調で切られてしまった。
ただひたすら待つしか無い。そう言い聞かせながらも、もう二度と会える事も電話がかかってくることも無いと予感していた。
そして12月22日。私の本当の誕生日、朝方3回も金縛りに会い、布団をめくっては足をくすぐったりと言う体験をした。
あぁ、よりによって私の誕生日に逝かなくても…確定はしていなかったが、多分、恐らくと言うか、確信めいた気持ちでいっぱいだった。