「犬が○○して困るんです。それをやめさせたい」
「犬が○○できるようにしたいんです!」
では、普段から○○する原因や、できない原因を作っている犬と飼主さんお互いの行動をまずは一旦、やめましょう。
場合によっては、問題克服後、節度をつけつつであれば、その行動をする(させる)事も可能ですよ。
あくまで節度をつけつつですけどね。
「その行動は犬が可愛いし、やめさせるのはかわいそうだから受け入れられません。でも、問題は解決したいんです!」
あのー…訓練士にトレーニング依頼しておいて「あれはやだ、これはやだ、できない、やりたくない」っていうのはいかがなものなんでしょうか?
いや、わかります。
日常生活でなれ親しんだ行動をストップさせるのって、その行動によってはさみしかったりするもんですよね。
ただ「○○はしないでほしい/○○できるようになってほしい」って要求しながら、訓練士からの指導を聞き入れる気がないなら…こちらからいえるのは「じゃ、自力で頑張ってね!やりたいようにどうぞ!」としか言いようがないのですよ。
きっと飼主さんの中には「その方法は嫌だから、また別の方法を考えるのが訓練士」って思っているのかと思います。
例えば飼主さんの力量にあわない対応の方法でうまくいかないから別の方法に…っていう状況ならば理解できますし、方法を切り替える必要もあるりますが、飼主さんの好き・嫌いに合わせた方法を提案するのが訓練士だとお思いでしたら、それは残念ながら、大間違いです。
訓練士は基本的に、生徒さんの犬が今現在の状況で育つと将来的にどのような犬になるか見据えながら、レッスンをすすめています。中には子犬の時からストレス耐性が極端に低い犬や、自己主張が強い犬/弱い犬、臆病で大人しい犬がいます。こういった子は、堂々と落ち着いた気質の個体と比べると、何もしない場合、将来的に人との共生さえ難しくなる個体が多いです。また、トレーニングに関しては、犬一頭ずつ、生まれ持った気質や性質が違うので、もちろん、同じ飼主・犬種・年齢だとしても、トレーニングの仕方が異なる部分があります。
ですが正直なところ、9割ほどの飼主さんは、犬によってトレーニングの仕方が変わるということに関しては口頭だけでも理解できるものの、それ以前にいちばん大事なご自身の犬の気質・性質を理解できていない状態です。
だから「うちの子には厳しいのが合わない」だとか「うちの子は調子にのるから厳しくしないとだめ」だとか普通に言いますが、それって根本をいえば、
犬の気質・性質の理解ができていない
+
「うちの子には厳しいのが合う/合わない」と誤った判断
↓
飼主さんがそもそもその個体への勘違いをしていて、日常でなにか起きたときに適切な対応ができない
従って、犬との良好な関係が築けてないだけという話になっているんですよね。
※補足:そして、実際は愛犬と良好な関係を築けていないのに、それができていると思い込んでる方も多くいらっしゃいます。
ダラダラと、長く書いておりますが、結局なにがいいたいかと言いますと…。
まずは飼主さん、訓練士に依頼する時点でご自身がご愛犬のことを理解できていると思わないでください。そして、訓練士からの指摘や指導に対して「うちの子は良い子だからそれは必要ない」だとか「それはやりたくないから独自で何か試してみます」というのはやめてください。
それは音楽やスポーツなど、なんでも良いですが習い事の先生に「先生のやり方には従えないので自力でどうにかします」と言っているのと同じです。
それだったら、最初から人に教わらず自力でどうにかすべきです…だって、せっかく授業料も時間もかけて習いに来てるのに「じぶんでやります」となると、教える側の人間からしても…
「この方は何のためにうちにしたの???」としかなりませんから…