ロン・アシュトンのギターは、ライヴで一度だけ聴いたことがある。ロンはイギー&ストゥージズのメンバーとして来日した。2004年3月22日、鋼鉄を叩き割るようなギターの音色が渋谷AXEに響き渡った。
ストゥージズのアルバム《ファン・ハウス》でロンのギターを初めて聴いた。1970年にリリースされたアルバムとは思えなかった。セックス・ピストルズやダムドよりも後に聴いたから、パンク・ロックの源流に辿り着いたように感じた。
レコードを聴きながら、ロンがギターを弾く姿を妄想した。激しく身体を打ち震わせながら腕を振りまわす姿を、、。でも、実際にライヴで目にした姿は違った。仁王立ちで微動だにしない。それで、あの轟音!!真似できないと思ったよ。
ロンが亡くなったときは驚いた。2009年、享年60歳、まだまだ、もっともっと、ギターを弾いてほしかった。