水晶の舟 | Diary of a Lover

Diary of a Lover

中村隆宏の手記

子供の頃から洋楽かぶれで、英米のロックばかり聴いていた。もちろん、英語は分からない。中学で英語を習っても、高校で英語を勉強しても、ミック・ジャガーが何を歌っているのか、さっぱり分からなかった。英語が苦手だったから、英語が得意な人が羨ましかった。

 

歌詞カードを手に入れて、辞書を片手に訳してみても、ロックの歌詞は意味が分からなかった。歌声を聴いて言葉を聞き取ることなど夢のまた夢で、それは、いまも基本的に変わらない。英語が得意な人は、それだけで恰好いいよなと思ってしまう。

 

10年前、いや、15年くらい前だったか?或る仕事を担当する上で、600点以上のTOEICスコアを条件にされて、試験を受けたことがある。1回目はNGで、2回目でクリアした。俺の英語力はその程度だから、ジム・モリソンが何を歌っているのかなんて、ほとんど理解できない。

 

それでも、ドアーズの「水晶の舟(The Crystal Ship)」を聴きながら、いい歌詞だよな!って思ってしまう。何をいいと感じているのやら、我ながら滑稽だ。たぶん、誤訳を越えて、勝手にロックを錯覚している。そんな感じだと思う。

 

The streets are fields that never die

 

これは、もはや、誤訳するしかないでしょ?