今回は、ちょっと汚い話題についてお話ししたいと思います。

 

このブログでは普段、政治的に汚い話とかお金に汚い話が出てくることがよくあると思いますが、今回は珍しく衛生的に汚い話です。というのは、フランスでトコジラミが大量発生しているという話です。なるべく画像とかは入れないようにしますが、生理的に無理だという方は見ないことをおすすめします。

 

ということで、今回はフランスのトコジラミ大量発生の件と欧州の不衛生な環境についてちょっとゆるいお話をしたいと思います。トコジラミ、知っている方は多いと思いますが、簡単に説明しますと、カメムシなどと同じ仲間に分類される昆虫で、成虫は5ミリから7ミリ程度で、別名南京虫とも呼ばれています。鳥やコウモリの体に寄生して血を吸って生きている昆虫ですが、台湾トコジラミなどの一部の種類においては人を主な吸血源としているものもあるということです。

 

刺されるとトコジラミの唾液が人の体内に侵入し、この唾液の中に含まれる物質がアレルギーを引き起こして、激しいかゆみが生じるとともに赤く腫れる場合が多いとされています。日本でも全くいないわけではなく、刺されたことがあるという人もいると思いますし、いろんな経路で持ち込まれる場合があって、ホテルなんかでもいる場合があるとされています。

 

で、今回フランスがどういう状況かと言いますと、公共の交通機関で大量発生していると言われています。9月28日、交通担当大臣が公共交通機関の代表を集めて対策を講じるように通達を出したとされています。今回の問題の発端は、公共交通機関の一般の利用者がSNSなどにトコジラミを発見した投稿が注目を集めると、次々と投稿される形になりました。で、公共の交通機関だけではなくて、映画館、病院などでも発生していることが確認されたということです。

 

フランスでは鉄道はフランス国有鉄道などの国有企業がサービスを提供していますので、政府への不満が高まる形で今回政府が対応に乗り出したといった状況になっています。今回の話を聞いて私なんかは特に驚かないと言いますか、今までもそういう状況だったのがたまたまSNSに投稿されたのがきっかけで多くの人が認識するに至ったのではないかという気がしています。というのは、公共の交通機関なんかが不衛生だと感じる場合が多いからです。

 

フランスの衛生省はトコジラミの発生は衛生状況とは関係ないとしていますが、福岡から持ち込まれたせいだと主張しているんですが、不衛生なことと関係ないと感じているのはこのフランスの衛生省だけなのではないでしょうか。私はトコジラミの発生と公共交通機関の不衛生の関係について証明できるわけではないので、この件について深堀りするのは避けますが、フランスの公共交通機関が不衛生であるというのは間違いないでしょう。これはフランスに限った話ではなく、ロンドンもニューヨークも同じようなものです。特に古い路線がひどいと思います。私の経験ではパリよりもロンドンやニューヨークの方が汚いイメージがありますが、パリも路線や駅によっては非常に汚いところがあります。場所によってはスナックの食べかすやゴミ、人の髪の毛、犬などの動物も普通に乗りますので、動物の毛なんかもあってすごく汚いです。みんなゴミを置いていくので、終点の駅に着くとゴミだらけになっていて、ゴミを片付ける担当の仕事の人がいますが、スナック菓子の袋は回収しても、溢れたスナック菓子の食べかすなど細かいゴミまでは回収することはありません。ですので、そういう食べかすみたいなものが積み重なって、最終的に年輪のように黒い物体になって蓄積している感じのところが結構たくさんあります。

 

私は自分の子供が小さかった頃、電車に乗ったりするといろんなところを触ろうとするんですが、黒ずんでいるシートや手すり、壁なんかに顔を近づけたりするので、電車に乗ってる時も結構気を使っていた形でした。ただ、ローカルの子供なんかは全く気にしませんで、どこでも触るし、そして車内でお菓子をボロボロこぼしながら食べているような光景を目にします。こういう状況ですので、トコジラミに限らず、もう何がいても驚かないといった状況です。

 

ネズミなんかも結構たくさんいます。で、そもそも欧州では衛生面に関する考え方が日本人とは大きく異なるのはご存知の通りです。毎日シャワーを浴びることも少ないと言われているのもそうなんですが、あんまり手も洗わないというイメージがあります。人にもよりますが、ハンバーガーとかを食べて手にケチャップとかがつくとそれをペロッとして、紙で拭いて終わりです。コロナの後は握手なんかをする機会はだいぶ減りましたが、それでもそういうことに抵抗がある人は欧米人の社会に入っていくのはなかなか難しいかもしれません。場合によっては挨拶としてハグをする場合もありまして、首が隠れるぐらいヒゲを生やしている人とハグをするとすごくくすぐったくて、私はちょっと苦手です。ヒゲもあまり洗わない人がいるそうで、不衛生だと言われています。

 

サッカーを見ていていつも思うんですが、サッカーって日本でゴールを決めるとすぐにハグをしたりすると思います。これ、サッカーはやっぱり欧米の文化だなという気がします。汗でベタベタのおっさん達がみんなで抱き合っている光景。日本人からすると罰ゲームのような状況にも見えると思いますが、そういう意味では日本人のJリーガーなんかはサッカーというスポーツを通して、ヨーロッパの文化を体現していると言えるかもしれません。

 

ちょっと話がそれましたが、今フランス政府がトコジラミの駆除に乗り出したということ。トコジラミが公共交通機関で発見されて、騒いでいるヨーロッパ人たちが多いということ。この辺りを見ていると、フランス人の衛生意識が以前よりは少しは高まってきたのかなと感じたのは私だけではないでしょう。ただ、このトコジラミというのは駆除しようと思ってもなかなか完全に駆除しきるのは難しいと言われています。今後フランスに旅行に行かれる方は注意して生活されることをお勧めしたいです。