MRIの開始だ、まるで。
加速寸前、全身が前方へ圧縮され、引っ張られる。

ペガサスは時空ハイウェイ、白光トンネルへ突入した。

シートベルト代わり、ヒマティオンが後方へなびく。正反対、びくともしないモヒカンタテガミ。
エネルギーアンテナは冴え渡ってる。

参った…360度方向の白光が、視野をせばめる。一層、内部を狭く感じる。
ますます押し寄せる圧迫感、閉塞感…。


カタカタカタ。ドゥン…ドゥン…。
インキタトゥスの丸い背中から伝わる振動、飛行音、まさにMRIのそれ。
多少の違いは、ある程度体を動かせる。

しかも俺自身、抱きしめる鷹…全ての物質は、肌光が通り抜ける。光より、曖昧な状態。
ガイウスと愛馬が首に下げるクリスタルは、形が無い。

体感間と現実が伴わない、意識が自分の位置を見失う、不慣れな感覚。

ガチャン…ガガガガ…。
スライドするMRI検査台。
潮の満ち引きの様に、ドームを出たり入ったりする。違う、フラッシュバックだ。

個人的な意見、白光トンネルの非日常的な体感覚は、強烈な磁場MRIと似ている。
苦手な検査が、フラッシュバックする。

残念ながらアルテミスが押した「非常ボタン」は、備えてない。怖い…一秒でも早く検査、終わってくれ。

「ド、ドスコイッ…」
怖さを除外するには、体感覚から意識を逸らすしかない。
「ガイウス。肝心な、神事に潜入したわけだけど」
「途中だったな」

「どうやら、アルテミスと聖母。秘密ミッションを課せられている」
「お二人の務め以外に、ミッション?…だとしたら、お三方の依頼。これ以外あるまい」
「神格化以来、貴方ますます冴えてるわねえ」
無理にでもユーモアを入れる。

昨夜ウェヌスが偶然、耳にした一件。
更に一太が垣間見た、踊りの世界から「仮説」を打ち明けた、神聖な中枢の異変だ。

二件は相互関係がある。
まずはミッションに関する手掛かりをつかむため、亜子と俺は時空を遡った。
神事大地讃頌へ潜り込んだ。

「コントロール不能に陥った神事、母アグリッピーナの個的無意識が、貝紫色の焔を操った。どちらも中枢の異変、現れだ」
神聖な中枢は実在する、サラッと明かしたガイウスもミッションの存在、一太仮説を支持。

「倫太郎、間も無く到着だ」
「ド、ドスコイッ!」
薄暗い小さな針穴が、急速に膨張しながら迫ってくる。退く白光は幻覚か?

どのくらい話しをした?ここまでの所要時間、時間感覚すらあいまいだ。
時間が、俺を通り抜けていた。

閉眼。
再び全身が圧縮される、続いて脱力感。
すぐに負荷は外れた。

視界に飛び込む、純白のモヒカン。
ヒマティオンはゴワゴワ、鷹の滑らかな茶色の毛。
体感覚は無事、回復した。

インキタトゥスは着岸していた主人カリグラの船へ降りていた。

生ぬるい風が、ヌルッと体にまとわりつく。
「亜子、何処にいるんだ!」

辺り一面、ガイウスの右目以上ち深い蒼。
ここは白光トンネルと正反対、瞑色に覆われている。またしても視界が、翻弄される。

トドメは喉を刺激する、ブレンド臭。
花密や香油っぽいコクのるある甘さ、かつ生臭い。
匂いの元、一つは草花だ。
岩場の隙間から繁殖する。

生命力が強い植物の回転で、匂いが蔓延してる。
いや違う。回ってるのは俺よ俺、眩暈だ。

平衡感覚が鈍い、立位も不安定クラクラする。
三半規管、不具合を生じた。

ドゥン…ドゥン…。
勘弁してくれ、次は耳鳴りと動悸。

「MRI、次の予定は?」
現状と矛盾を自覚。
脳が情報を、処理できてない。

「倫太郎、今は休んだ方がいい。インキタトゥス、背中に乗せてくれ。ディアナ、念のため薬品を…」
「倫太郎先生、俺と楓の肩に腕を回して…」
時間が俺を通り抜けていく…。

「眩暈もろもろ、原因は複合的…とにかく俺の臓器、脳神経、完全にオーバーロード。みんなも気を付け…」
両膝に鋭い痛み、視野が暗転した。


ブラックアウトした倫太郎は、マスクを付けた3人と一頭へ、頼んだ。
トンネル内で彼の重たい波動、空回りしたユーモアは気掛かりだった。

繰り返した時空移動は、過度な環境変化、ストレスフルな状態。更にトンネル内の物理的な力、量子的な動きも、心身へ負荷を掛けたはすだ。
ブレイクタイム、たまには必要だ。

船縁から垂直方向へ、飛び上がる。
結界は出ないに越したことはない。

おやっ?予想に反して貝紫色の海は、深緑色。ところどころ赤、分離している。

いやはや茫漠としたこの場所は、まるで海上要塞。
岩場の先に、城壁が張り巡らされている。
四角形の砦がある。声を掛ける間もなく、亜子は暗い奥へ引っ込んでしまった。

ドゥン…ドゥン…。
城壁の拍動、発光トンネルへ伝達していたのか。
打ち寄せる波と同じテンポ。
城壁にエネルギーは流れている。 

がっかり、壁の向こうは霞んでいる。
優れた鷹の視力を持ってしても。

城壁はハドリアヌス帝の長城(リメス)を、彷彿とする堅固な造り。高さも類似する、5メートル程度。歳月を感じる石造りの壁、岩場の隙間から、多種多様、極彩色の草花が息づいている。
かつて帝国内を巡行された、ハドリアヌス帝が垣間見た風景の断片。

「ここにいるのは。いつかの私、いつかのあなた」
「新人さん。次はいよいよ私の番、急いで!」
今度こそ、目を疑った。

「なんと、人面植物」
極彩色草花の一部、人面植物だった。
姿はまるでメドゥーサ。
岩場に群生する「棘」の呼気で、発生している。

亜子の救出を急いだ拓海君が、船を降りず正解。辺り一面、危険を伴う。
楓ちゃん命名「エグイ棘」は、亀の手が進化したような生物。

棘は密集形態、大きさは、まちまち。
握り拳大から、成人男性が両手を広げたサイズ以上まで。棘の先端は私の嘴、鋭利だ。

呼気のたび棘は、パックリ開く。
潮が噴き出す様な音を伴う場合、人面植物が発生している。

棘も倫太郎をグロッキーさせた刺激臭の一因。呼気は植物の匂いが、混ざっている。

疑問が重なる。
剥がされた人面植物は、砦の奥へ運ばれる。
亜子は慣れた手つき、普段と変わらない柔らかい笑顔で作業する。

兜を被った一人の騎士が、亜子をサポートする。
ほほう…くすんだ白のサーコト(丈長の上着)姿。前後に「ブラック・クロス」、ロゴマーク…か。

二人が履く編み上げ厚底ブーツは、空中ウォーク可能。マッチしたハイセンス。

船縁に降りながら、声を掛ける。
「妙なる拍動が乱れた、いつからです?」
美しさは痕跡、無慈悲な空間に変わった原因はいかに。

返事は人面植物。
「誰一人、アタシの病気に気付かなかった。未だにアタシを待ってる人がいるの」
赤い薔薇に咲いた日本人女性、大粒の涙を亜子が拭った。どうやら彼女、前世は病気により肉体と分離した。

「人面植物は、彷徨っていた魂達よ。魂にさらわれた亜子は、ここへやって来た」
ディアナの右肩へ留まる。

倫太郎は意識が戻った。ロボットの様な亜子、人面植物を前に、一筋の光が差した。

「一太仮説を借りると。魂や個的無意識は、何らかの理由で、ここを目指す。魂は棘に吸い込まれ、姿を変えられた」

「一太仮説、なにそれ?とにかくあたし達も成り行きとはいえ、遂に禁断の園へ足を踏み入れてしまった」 
女神は早口、興奮を隠せない。神々の間で、中枢の存在は知られていた。役目が異なる、立ち入る事はまず無い。

「聖母もしくわ、お三方の導きだろう。神聖な中枢の異変を整える、メンバーである証だ」
キラッと光る、八角形クリスタル。
「導き?あたし達が、メンバー?…」
素っ頓狂な声。

あらゆる座標が、ここへ吸い寄せられ、宇宙の心臓の様に拍動する。
重量の力が交錯し、時間が方向を忘れる。瞬間が引き延ばされ、永遠が圧縮された。過去と未来が一つの膜の、表裏になった。

「ははぁーん…だいたい、分かった。とにかくエフェソスコンビ、相変わらず水臭い。まあ分身、乳腺手術も控えてる。後で詳しく教えて」
ミッションと一太仮説、主旨はディアナへ伝わった。

昨夜聖母はウェヌスの目を覚まし、アルテミスの嘆きを聞かせた…かもしれない。
早々に一太へ、踊りの世界を垣間見せた。
いずれにせよミッションの進捗に、お三方は悩まれたのだろう。

ディアナらの到着時、既に亜子は仕事に就いていた。騎士と魂以外、認識不可能だった。

「亜子の救出、鍵を握るのは。いかついカブトよ、あの兜!」
「彼の過去生、一つは中世ヨーロッパ時代。チュートン騎士団(ドイツ騎士団)所属だな」

「間違いない」
チュートン騎士団は十字軍時代に設立された、宗教騎士団の一つ。ロゴマークはブラック・クロス。

発足当時はマルタ騎士団を真似、ホスピタル騎士団としてスタート。やがて聖地奪還に参戦した。

「しかし彼、ディアナの力を跳ね返したとは、恐れ入った」
「うっかりした。例え神聖ローマ帝国でも古代ローマの神々は異教徒。猛烈なNGパワー、再現されたみたいだった」
胸がチクッとしたろう。

救出を急ぐ余り、ディアナは歴史背景を忘れた。
「神がそれを望まれる」
集団心理となった、十字軍のスローガン。誰もが知るところ巨大地震や大津波、ハリケーンと化した。

到着時、ディアナは真っ先にシンボルの矢を放った。瞑色の光だけでは、頼りない。
ディアナの鏡を反射させ、ネミ湖のスカイブルー、輝きを注ぐつもりだった。

いち早く気配を察した騎士は抜刀。
切先を盾にあてる。
ブラック・クロスは、盾から膨張、放たれた。
瞬く間に、矢を飲み込んだ。

「務めを果たさない者は、ここへ立ち入りできない。それでも私達は異教徒スルタン(イスラム君主)以上の寛容さを持っている。例え改宗を勧めに来た者でも、身代金無しで帰そう!お前達も帰れっ!」

任務を忠実にこなす我々にとって、小鳥の説教はさえずり。生きとし生けるものを愛している。
毅然と言い放つ亜子。

「ココ、人手不足なんすよね?亜子さんの優しさ、利用されてるっすよ!ここの環境、体に良くないっす!」

「黙れっ!私が選んだ仕事だ!」

「一緒に帰らなきゃ俺、入院拒否っ!クリニックの聖母、亜子さんがいないと、患者さんが困るっす!採血、一番上手いっすよね!」

拓海君が船縁から、岩場へ飛び降りる寸前。
私へ連絡していた、楓ちゃんが止めた。

「騎士との交渉、繊細に進めよう。任せてくれ」
相手の懐に飛び込む作戦、飛べるだけに。
二人は声が届く付近だ、「帰れ」と言わんばかり、黙々と作業を続ける。

「ええ、お願い」
改宗、スルタン…。
騎士の過去性、具体的な時代は掴んだ。

お三方は寸分の狂いなく、計画を遂行された。
私を鷹に変身させ。
聖パウロまで、時空を遡った。続いて聖フランチェスコ、古代ローマの面影漂うここへ。

再び船縁へ。
「法王は太陽、皇帝は月」
騎士が生きた当時のローマ法王と神聖ローマ帝国皇帝、力の差を示したスローガン。

「見ろ。鷹は初代ローマ皇帝のひ孫、ガイウスだ」
指差す亜子。
「なんだと?さすがに無礼を働きたく無いが、任務だ」

騎士が背中を揺らし、いかつい兜を脱ぐ。

サラッ…。
肩越しに流れるウルフカットは、きらめく虹色。大きな黒い瞳、太い眉。
白い肌の首筋に、淡い痣が滲む。

「あっ、あなた前世は女性?中世時代は、剣の使い手だった?いや違う、宗教騎士団…」
「フッ、女神に勝る美しさはなかった。ここへ就き、騎士姿も蘇った」
深淵な水底から響く様な声は、まるで彼女が生きた時代の凝縮。

ん?首を傾げる。
声の背後から不安定な音、揺れてやしないか?
はて、空耳か…。

「諦めて帰ってくれ。亜子は魂が選んだ、しばらく働いてもらう。案ずるな、生まれ変わりへ進む」

カチャンッ。
切先と盾が合わさった金属音は、湿った空気を切り裂く。盾からブラック・クロスが膨張。

「今度は船ごと、手っ取り早く中枢の外へ吹き飛ばすつもり?」
ディアナが弓矢を手に取る。
羽で制した。

「チュートン騎士時代の貴女は、聖地エルサレムを外交で見事、取り戻した皇帝側…ギベリン派で、全身全霊を尽くされたのでしょう?」

「…いかにも。貴方の曽祖父、初代皇帝アウグストゥスを尊敬した、皇帝フリードリッヒ二世だ」
やはり彼女、神聖ローマ帝国、シチリア王国を統治した皇帝の近くで生きていた。 

カチャンッ。
彼女は剣を納め、盾を置いた。
ブラック・クロスは消滅した。

「自分が生きた当時、騎士団総長は皇帝の右腕。グルフィ派(法王派)を率いる傍ら、ギベリン派(皇帝派)を貫いた。二人に憧れた」

「お二人は花開く新たな時代へ、先見の明をもっていらした」
異なる立場で、原点回帰を説いた聖フランチェスコも含まれるが。

とにかく中世盛期、異彩を放った二人だ。
憧れを抱いた者は、少なくないはずだ。

皇帝フリードリッヒ二世は第6回十字軍を、互い稀な外交手腕で納めた、快挙だ。
知の巨人は六ヶ国語を操った、スルタンとアラビア語で会談も行った。

ところが聖地奪還は「外交」…こんな概念、皆無な時代。グルフィ派(ローマ法王派)、更にイスラム側から猛反発。結果、第6回十字軍はノーカウント。

「自分は総長の推薦で、数人の仲間とサレルノ医学校へ留学した。厳格な北方ドイツ騎士団を、一時離れた」
留学は、騎士団の戦略的な投資だ。
サレルノ医学校は、ヒポクラテスやガレノスが残した医学テキストも使われた。

「太陽光が燦々と降り注ぐサレルノから、国際都市シチリアは近い。生まれて初めて味わう、好奇心は炸裂した」

…船に乗った。行き先は異文化が渾然一体となった世界の驚異、シチリア王国。

王宮、聖堂のアーチを潜り抜けた。煌びやかな黄金ドーム、見上げれば精緻なモザイクのイコン、イスラム幾何学模様が無限に広がる。まさに皇帝が探究した宇宙の果て、エンピリアン(神々と天使の住処)だ…

アラビア語からラテン語に訳された医学書ページを止め、まだ見ぬ首都を想像した。

「あの日。自分の願いは、叶った」
込み上げる気持ちを吐露しているだろう、それでもクールな態度を崩さない。

「サレルノへ、フリードリッヒの巡行だ」
彼はハドリアヌス帝の様に、シチリアとイタリア本土を巡行し統治を進めた。

フリードリッヒの巡行は大規模。移動する首都は、多国籍行政中枢。珍しい動物も、連れていた。
人々が聖戦を忘れるひととき。非日常は、本来人間の楽しみ。

「自分の注目はイスラム、ユダヤ、キリスト教の有識者、学者達だ。駆け出したい衝動を、堪えた」
ほとばしる情熱。

ラテン語、アラビア語、ギリシャ語が溶け合い、響き合う。古代ローマ法、最先端アラビア天文学や数学、医学やギリシア哲学の専門家だった。

「噂は本当だった。皇帝の護衛はイスラムの傭兵が多かった。自分は未来の世界を、目の当たりにした」
やがて皇帝に続き総長が、右足のあぶみを外した…。

「理性と神秘にアーチを掛けた皇帝が目指す世界こそ神が望まれる、自分は確信した」

いつか皇帝の元で叡智を探求したい、違う自分を生きてみたい。それは実現できない、情熱は胸にしまった。

「サレルノ卒業後。自分は修道士医師として、最前線を担当した。ゆるしの秘蹟十字架ではなく、メスを握った。むろん異教徒にも」

騎士団の施設や病院は、時に傷病者を分け隔てなく受け入れ治療した。

「命の声を聞いた中世、やがて叡智を探求した貴女だからこそ。神聖な中枢、生命の樹を全身全霊で守る騎士として蘇ったのですね」 
背中が暖かい。「核心を突いたわね」、とでも言うように。

おそらく中枢は二重構造、生命の樹は奥。
一太、冴えてるぞ。神聖な中枢の異変は、「樹のピンチ」だ。

「フリードリッヒが愛した鷹を前に、つい長話してしまった。束の間の休息はいいもんだ、かつては異教徒と楽しんだ時間だ」
私の首元、クリスタルを指さす。
「帰り道、カステル・デル・モンテに寄ってみるがいい。八角形が連なる城も叡智、ここと同じく」

亜子が手招きする。蔦の絡まった人面植物が、岩から剥がれない。

「待ったぁ!」
飛び出してきた拓海君。
「シチリア王国の法律は、メルフィ憲章。またの名をアウグスタ憲章っすね」
船縁へ突進する。

「皇帝は、アゥグストゥスが立ち上げたローマによる秩序と調和を、中世で再現した。亜子さーんっ、倫太郎先生の受け売りっす。なっインキタトウス」
「ヒンッー」

「若者。ヒマティオン…ど、どこで手に入れた?」
額に汗が噴き出す、明らかに動揺している。

「コレ?倫太郎先生から借り物っす。俺、病気の治療が控えてるんで。ガード、完璧っす」
ヒマティオンを広げる。
手を伸ばす彼女、両手でぎゅっと握りしめた。

「アルテミスさま。2000年近く待った、自分のヒマティオンが戻りました。彼らは仲間です」
「ア、アルテミス?ディアナの化身、中世的にはNGっすよね?ってか俺と女神、病気サバイバー…」
「ああ…女神の乳癌は聞いている」

ドクン…クン…ドクン…クン…。
しまった。
城壁の拍動、リズムが変わった。
生ぬるい風は勢いを、刺激臭が増す。

「チッ…早速、お出ましだっ。ガイウス、ここは危険だ」

「結界の強い船へ!任務を継続するためにも」
インキタトゥスと羽ばたく。発光するクリスタル二つ。願うは、災い転じて福となす。

ディアナが力を統合、宙に浮く二人を船へ誘導する。 

「亜子、待ちなさい!心電図を取りなさい」
人面植物が引き留めた。

「PVC(心室性期外収縮)から、そのうちVf(心室細動)起こしたら。心臓、ブルブル振動するだけ。アタシと野間みたいな事も、ブルブル泣くだけ。アハハッ…」
声の主は、亜子をさらった魂だ。


お読み下さり
どうもありがとうございました

参考図書ほか

新潮社 塩野七生著 皇帝フリードリッヒ二世の生涯・絵で見る十字軍物語(絵ギュスターブ・ドレ)
ローマ人の物語Ⅵ、Ⅺ

ガイアブックス ナイジェル・ロジャーズ著 田中敦子訳 ローマ帝国大図鑑  

講談社 大栗博司著 大栗先生の超弦理論入門
講談社 古澤明著 量子もつれとは何か

日本医史学雑誌(2015)VOL16-4,1
坂井健雄 サレルノ医学校ーその歴史とヨーロッパの医学教育における意義・サレルノ医学校ーその歴史

リスト・パラフレーズ
近藤嘉宏 ピアノ
楽劇トリスタンとイゾルデより「愛の死」