今日の篆刻は 国字「硲(はざま)」。
谷あい・谷間・峡などを表す日本生まれの漢字で、
「石」と「谷」という組み合わせがそのまま情景を語ってくれるようです。
地名や名字にも使われ、
「硲さん」というお名前もあるのだとか。
「はざま」と聞くと、
ふとガレ場の急登で立ち往生した時のことを思い出しました。
進むことも戻ることもできず、
ただその場所に立つしかなかった——あの心細い空気も、
まさに“硲”だったのかもしれません。
人生でも、
自然の中でも、
はざまに立つ瞬間ってあるものだなぁと感じます。
■ 制作のこと
今回の制作は 朱文。
枠を細く、
均一の太さに整えたつもりでしたが、
押してみると想像以上にバラつきが出ていました。
でも、
その不揃いさもまた“谷の表情”のようで悪くないものです。
文字は太めに、
少し強弱を加えて彫ってみました。
石の中に流れる線が、
谷の陰影のように見えて、
彫っていて心地よかった一本です。
■ おわりに
静かで、
どこか懐かしい気配を持つ「硲」。
石と谷のあいだから生まれたこの国字を通して、
自然の風景や記憶がふっと蘇るような印でした。
また次の一字も、
楽しみに彫っていきます。
・作品情報
- 印影:
- サイズ:6mm、朱文
- 書体:金文風
- 動画:
- 通販サイト:「繪驗房」音型の通販サイト
生成AIさんにイメージを作ってもらいました。

