大通りの審査パレード。
待機場所から通りに入る。
みんなやる気満々という感じだ。

全員がパレードオープニングの位置に着く。

後ろ隊の12人。
みんないい顔してる。

眼を閉じた。

なかなかうまく揃って踊れず、厳しい言葉をかけたこともあった。
ソーランを知りもしない奴にあれこれ言われても、文句も言わずについてきてくれた。
本当にありがたい。

一方、中隊はたみきが隊長だ。
たみきも中隊に強い思い入れがあるようだった。
隊を引っ張り、育てることの難しさ、苦しさを感じ、同じ役割を乗り越えてきたたみきには、心の繋がりのようなものを感じていた。
たみきがいたから俺もここまでやれたな、と思う。

これまでの一挙手一投足が頭の中に蘇えってくる。

たくさんの想い出が、曲を待つ間頭を巡っていた。

眼を開けた。
地方車の準備ができて、駒野さんが上にいる。

あぁ、いつものいい景色だな。
嬉しさとドキドキと感謝と緊張と。
複雑な気持ちを80人分抱えて、間もなく大通りでのパレードが始まる。


待機中の後ろ隊
photo:01

いよいよ北海道にやってきた。
ソーランの審査がある土曜日。
幸運にも審査パレードは夕方だ。
いつもスタートが遅い銀輪にはちょうどいい。

リハからみんな気合いが入っているのがわかる。
このみんなの気合いを結果が出せる方へ持っていかなければ。

かなりタイトなスケジュールで演舞が入っていた。
相変わらず1本目はイマイチ。
でも、このタイトなスケジュールでのたくさんの演舞が、味方してくれるといいな、と思った。

時間はあっという間に過ぎて、すぐに大通りの審査会場に着いた。
この半年、ずっと目指してきた舞台だ。
あぁ、やっとここまできたんだな。

チーム全員で手を握りあって、ブッチの言葉で半年の努力を振り返った。
みんなの努力の種を、今花咲かせる時だ。
とにかく、ぼろくそに怒られても、笑ってここまできたみんなが誇らしかった。

やるぞ!という気持ちと、ここにたどり着いた安堵感で胸がいっぱいになった。
あ、そうか。
気を張ってたんだ、俺。
今まで想像にしかなかった大通りが目の前にあった。

そして、共にここまで一緒にやってきたDSのみんなの存在に感謝した。
みんな大好きだ。
ありがとう。

さぁ、今から審査だ。
心地いい緊張感が自分とチームを包んでいた。

ソーラン会場のDSのみんな
photo:01


DSのやることの1つにソーランメッセージがある。
ソーランに向けてチームのメンバー全員に一人一人メッセージを送るのだ。

これは毎年のことらしいが、俺にとってはもちろん初めて。
ここまでがんばってきたみんなの心に最後のやる気の火が灯ればいいな、と思いつつ書き始める。

書き出すとわかるが、やっぱり一人一人に思いがあるもので、半年を思い出しながらだと、全然進まない。
たまに手のかかるやつとか、数ヶ月前の苦労を思い出して、目がうるうるしてきたりする。

なんて、感傷的なってる場合ではないことに気付く。
そもそも80人以上にメッセージを書くわけで、1人5分なら400分、つまり6時間以上だ。

やばい!

これは到底終わらないかもと焦りつつ、込み上げる個人的な想いを必死で抑えてメッセージを書き続けた。

やっと書き終わって、全体のバランスや誤字脱字チェックをしたら、外は明るくなってきていた。
まさかの5時!

眠たさと疲労感でベッドに倒れこんだ。
タイムアップにならなくて良かったと安堵した。

これで少しでもみんなが燃えてくれたら安いもんだね。
てか、燃えろよ!笑