インフレがやってきた。正直就職氷河期世代の自分にとっても世界的なインフレというのは初めてである。

 

ただ、キッカケは分からなかったが(正解はパンデミックと戦争)、起きていることは非常にセオリー通りのことが起こっていると言えよう。

 

なので、更にこれから起きることも大枠では予想できる。もちろんコロナの新種株、第三次世界大戦など大きなイベントが起きたならばまた別なのだが、それはインフレを加速することはあっても減速させることは無いと思われる。

 

順番で行くとこうなる。

1. インフレ(CPI:消費者物価の高騰など)が定着する

 米国FRBは「一時的」と宣言することで消費者心理を落ち着かせようとしたが失敗。CPIが数十年ぶりの高さが継続、見解を変えざるを得なくなる。それに加えてウクライナ戦争で経済制裁を行うことで物資不足は永続化に向かっている。

 

2. 金利を引き上げてインフレ退治にかかる

 インフレは金利を上げて対応するのがセオリー。FRBは未だ0.25%しか引き上げておらず、現状は3%程度の引き上げに着地するという予想だが、通貨安を防ぐために主に新興国で先行して金利引き上げの動き。世界中の中銀が金利を上げる中でトルコは金利下げにより通貨は50%暴落、「円安は経済に良い」など強弁して金利を上げない日銀に対して、セオリー通りの急激な円安。

 

3. 金利引き上げで防衛が効かず通貨安、外貨準備不足となった国から騒乱、デフォルト

 スリランカでは燃料が購入できず13時間停電などが続き大規模デモで独裁政権が倒れる寸前、国債はデフォルト。もう借入もできない。パキスタンは食料が不足して大規模デモ。ニュースが届いていないだけでアフリカなど相当きついことになるだろう。政変も増えるだろう。ただしベネズエラやレバノン、北朝鮮など経済的に破綻した国家でも強固な独裁政権が維持される例は多くロシアもそうなるだろう。

 

日本はシルバー民主主義が度を越しているので、老人からすれば素直に頑張っていて可愛く見える岸田首相が、検討だけで何もしていないにも関わらず高い支持率を維持。遂に来たインフレにも口先介入しかできない状態に陥っている日銀も黒田総裁の独裁が続き方針転換できない。

 

つまり、日本はもう残っている手段は無いし、政治力を持つシルバーな方々は「移民ノー」「原発ノー」「DXノー」「若者の活躍ノー(捲られたくない)」で、古き良き日本を乱さないでほしいと思っているので、行き着くところまで行く。つまり今後の日本はこうなる。

 

1. 円安そのものは年金生活者に何も悪く無いので135〜150円くらいまで行く

2. 物価がどんどん上がる一方、賃金は抑えられるため、貧困に陥る家庭が激増

3. 物価上昇に対する不満がシルバーにも溜まり、岸田政権の支持率が下がり始める ←ここがポイント

4. 「円安対策」を政治家が議論し出すが対策は何も無いため、日銀にプレッシャーがかかり始める

5. 日銀が政策転換し、イールドカーブコントロールを小刻みに変え始める(まずは0.25%->0.35%)

6. 一時的に円高が進む

7. 市場がおかわりを要求して円安が進むが、金利を大幅に引き上げると政府・日銀が破綻するため小刻み継続

8. 再び円安路線へ、物価上昇を抑えられず、ばら撒き政策をしたい政治家ともうカネの無い財務省・日銀で喧嘩

 

もう正直、日本市場がターゲットとなり円安が進んでも対抗措置はない。どうするのか、一体どうするのだろうか??