中国、香港、シンガポール、韓国、といった中華色のある国は来週から旧正月(チャイニーズニューイヤー)だ。

 

それぞれ休日の長さは違うものの、「正月」の本番はこちらで、日本のように1月初めが正月という意識は薄い。

 

ベトナムでもテトとして旧正月が祝われるのに、漢字や仏教が中国から伝えられた日本に旧正月が影も形もないのは何故か?

 

どうやら江戸時代まではあったようなのだが、チョンマゲと一緒に明治維新で完全に捨てたようだ。

 

百田直樹「日本国紀」を読んで、明治維新が如何にドラスティックな変化だったか分かりやすく読んだが、放っておいては他のアジアの国のように欧米列強に植民地化されるピンチを迎え、自ら大改革、大変化を行い、一時大戦後には世界5大大国の一国に数えられた日本。

 

明治維新の激流の中で、残っていた旧正月の習慣も綺麗さっぱり捨てたらしい。

 

バブル崩壊まで「ジャパンアズナンバーワン」と言われるほど砂上の楼閣ではあったが成功した体験が、このようなドラスティックな改革を不可能にしてしまった。現在の凋落は目を覆うばかり。

 

過去を賛美ばかりしてないで、捨てるものを捨てないと進歩はあり得ない。しかし岸田政権の支持率を見ればシルバー民主主義はなるべく緩やかに衰退する道を選んだようだ。