財団法人「日本漢字能力検定協会」の大久保一族の「私物化」が問題になっています。
この問題の「おカネの流れ」を整理して見ていきたいと思います。
おカネの流れにあまり仕組みに複雑なものはありませんが、とにかく儲かる「漢検」の
収益をどう大久保一族にどうやって、どれだけ流し込んでいるか?に興味が湧きます。
スキームは単純です。「儲けどころ」に焦点を当てて見ていきます。
まず、漢検協会が、関連会社4社に業務委託をします。その額16年で250億円。
ちなみに、平成19年度は23億6,400万円の委託がなされています。詳細は以下。
下記チャートで、4社の特に断りのない数字は、「業務委託費」です。
パーセントは、売上の「漢検」依存度です。
財団法人「日本漢字能力検定協会」
(特定資産: 40億9,250万円)
↓(16年間で約250億円の委託費+年間1億8,000万円の賃料)
1.情報処理会社 「日本統計事務センター」(代表 大久保浩・前副理事長)
99億3,700万円 ('94-'08)、('07売上13億8,100万円(78%))
2.出版会社 「オーク」(代表=大久保昇・前理事長)
114億円('92-'08)、('07売上12億1,300万円(82%))
3.広告会社 「メディアボックス(旧大久保商事)」(同)
36億円('97-'08)、('07売上3億2,300万円(100%))
4.調査会社 「文章工学研究所」(同)
9,400万円、('07売上700万円(83%))
実に、4社の総売上約29億円のうち、23億円以上が「漢検」からの委託費です。
さて、このカネをどうするかというと、「日本統計事務センター」では、業務をそのまま
外部に丸投げし、45%の費用を払い、55%のマージンを抜いていました。
ここではざっくり、50%強が4社に残ったとしましょう。すると、約15億円が儲けです。
このうちいくらを大久保一族に分けるか?公にになっているデータからだけですが、
それが下の一覧です。
○4社→大久保一族
・不動産賃料 3,600万円('08年)
・役員報酬 1億6,500万円('08年)
・給与 1,700万円('08年)
・株式配当 7,900万円('08年)
○「日本漢字能力検定協会」→大久保一族
・役員報酬 800万円('08年)
・給与 600万円('08年)
ざっくり3億円強が流れています。その他に5,700万円の「退職金」をもらったり(後から返還)、
見えない経費もたくさんあることでしょう。経費の代表例は以下です。
○「オーク」→大久保昇・前理事長(貸付金)
・飲食・遊行費・株式取引資金 4億8,100万円('08年残高)
この貸付金は、大久保理事長が「漢検」名義のクレジットカードで使った金のうち、
「漢検」の経費で落とせない部分を、子会社「オーク」からの貸付金として処理したもので、
飲み食いの多くは、「漢検」の経費で落とされていると思われます。
しかし、これだけやりたい放題やっても子会社たちには10億円近くのカネが残り、「漢検」にも
内部留保40億円。「財団法人」としては、あまりに目に余る儲けっぷりです。
文部科学省はさぞ、天下り官僚をねじ込みたいと思ったことでしょう。
最後に、大久保昇氏の経歴を。学習塾経営のときに、「漢検」を思いついて、
その後10数年続けていたら、大ブレイクした、ということのようです。
1935年 京都に生まれる
1958年 同志社大学経済学部卒業/松下電工入社
1970年 松下電工退職
1971年 京都市内で学習塾やパン販売店などの経営
1975年 任意団体として同協会を設立
1992年 旧文部省から財団法人として設立を許可される