今日、面白い話を聞きました。新生銀行の内部事情です。

新生銀行では、業績低迷の主犯と言われる、ティエリー・ポルテ社長が就任して以来、全く
業績が上がらず、行員の士気も全く上がっていないといわれます。

それもそのはず、ポルテ氏は、会社が赤字に陥ったときは、末端行員のボーナスはカットして
おきながら、自分には巨額のボーナスを確保したり、業績低迷で自分がクビになりそうなときは
行員の誇りでもあった本店を売却して延命したりしているのです。

本店を売却した結果、新生銀行は3年以内に退去して他にオフィスを探さなくはなりません。
本店ビルほどまとまったスペースはなかなかないため、今よりは僻地に移る可能性がありますが、
行員は不便な場所に飛ばしておいて、自分は大手町などに居座るだろうと言われています。

そんなポルテ氏が就任以来続けているのが、「社員限り」の行員向けメルマガ「社長通信」です。
MBAの卒業生が書くんだろうな、という形式論の全くもってつまらない代物のようですが、このたび、
会長に復帰した八城政基がコメントを寄せたというのです。

その内容は、なんと、ポルテ氏への叱責。そして、次の「通信」ではポルテ氏が自分の行員との
コミュニケーション不足に対して反省の弁を述べたというのです。ポルテの横暴と低能力によって
苦しい羽目に陥っていた行員の方々はさぞ、溜飲を下げたのではないでしょうか。

さすが、八城会長。行員の心をつかむ術を心得ています。

しかし、八城会長はもはや前線に出てくることはない。そして、ポルテ氏の人の心を掴めない
鈍感さ、性格の悪さ、自分勝手さ、プライド、といったものは、モルガン・スタンレーの東京支店長
の時代から有名なものであり、ある意味、エリートである彼の個性ですから、治ることはないでしょう。

そんなポルテ氏が何で社長でいられるのか?の答えは簡単。新生銀行の大株主、J.C.フラワーズ
という人間が、ポルテ氏とハーバード・ビジネススクールの同級生。それくらいしかないでしょう。
新生銀行再生のカギ、それはポルテ氏の交代、だと思うのですが・・・。