【経営の神様】 清水一行 ケイブンシャ文庫 経営の神様というタイトルから、松下幸之助氏の生涯を描いたものかと思って読み始めたけれど、そうではなかった。 5編の短編集。 「抜擢」「神様への忠誠心」の2編は松下電器産業をモデルとしたものであったけれど、松下幸之助氏と言うより、松下幸之助氏から次の世代への変換点を描いたものだった。 それにしても、ソニー・松下・東芝・日立・三洋等々、一時期あれほど世界を席巻していた日本の電気産業は一体どこへ行ってしまったのだろうか? その事実が大きな会社の経営の難しさを物語っている。