新しい教科書にノート、4月は今までの生活に一線入れてスタートできる時です。
全てがうまく行く気持ちに誰もがなれます。
花々が咲き始め、新緑の山々も淡く光を放ち始めています。
子どもたちは、教科書やノートだけではなく、クラスも担任の先生も新しくなりました。
そして、全てに自分の名前が記され、新しい所有者になりました。
学校でいえば、靴箱にロッカー、机や椅子など、以前の使用者の名前が消され、自分の名前が記されています。
これらは、担任の先生が、前の名前をはがし、新しい名前のシールを貼ってくれたのです。
担任にとっては、この作業は、大変だけど、
「この子はどんな子かな」
「今年は、何を頑張るかな」
などとワクワク感のある楽しいものです。
今の新一年生の親は、すごいです。
入学式の後、親子が教室に入り、子どもの席の横で先生の話を聞いています。
その間に机の上に置いてある全ての教科書に、あらかじめ作って用意してきたわが子の名前シールを貼るのです。
担任の先生が、
「教科書を持ち帰って、明日までに名前を書いて来てください」
と言うけれど、ランドセルに入りきらない教科書類は、親が持ち帰ることになることを、ママ友伝えに聞いて学習しているのです。
そして、次の日に子どもが重たいランドセルを背負わないでいいように
しかし、中にはこんな子どももいるのです。
親が、名前シールを貼ろうとしたら
「はっちゃあダメ!」
「お家で私が書く!」
すごいのはこれを聞いたママの対応です。
「ごめんね」
「○○ちゃんの教科書だもんね」
と、すぐに貼るのをやめて、家に持ち帰ることにしたのです。
家に帰ったその子どもは、名前ペンを出してきて、精一杯丁寧に自分の名前をひらがなで書いたそうです。
少し前は、親が教科書にペンで名前を書いたものです。
しかし、今では、親が名前シールを貼る時代です。
どちらにしても、考えものです。
「綺麗な字の方が良いとか、無くした時に読んでもらえない字では困る」
と、よく言われますが、いかがなものでしょうか。
その子どもが、さらにママに言った言葉は
「私の教科書だから、自分で書くの」
だそうです。
綺麗でなくても、多少読めなくても、大事なのは、自分のものは自分で管理させると言うことです。
親が綺麗に書けば、自分の下手な字では、いつまでも書けなくなってしまいます。
たかが、名前かもしれませんが、いつまでも親に頼るようになるのです。
このママのように、
「子どもが自分でする」
と言ったことは、できる限りやらせることが大切です。
これからの社会では、
自分で考えて、
自分で決め、
そして、実行する。
人材が求められているのです。
先生の働き方、子どもの自主性を考えた時、靴箱やロッカー、机や椅子なども、子どもたちに自分で書かせることも必要です。