東京の大手の塾が、突然、閉鎖されました。



もう目の前に入試の日が近づいている受験生にとっては、驚きどころか、絶望して途方に暮れる状況です。


受験生やその保護者の心中は、お察しします。


しかし、なぜ、40年も続いてきた、実績のある塾が、生徒たちに何の連絡もできずに突然潰れてしまったのか?


このことに怖さを感じます。


公共事業ではなく、一般企業なので、飲食店や建設業などと同じく、突然潰れることはあります。


ただ、子どもを対象とした企業が、突然閉鎖されることは、あってはなりません。


せめて、次の受け皿を用意して、十分に説明を尽くした閉鎖がなされるよう、経営者は責任を持つべきです。


子どもを対象とした事業を運営している人にしてみたら、それは当たり前な考えです。


あるリサーチ会社の統計によると、2024年の倒産件数は54件と、2000年以来過去最多となっています。


その原因は、少子化だけではありません。


入試制度も年々変わりつつあります。


5教科中心の筆記テストだけで合否を判定する上級学校は、少なくなってきています。


OA入試や論文、面接を重視する学校が増えてきています。


自分の特性は何か

何を学びたいのか

そして、どうなりたいのか


入るために努力することよりも、入ってからいかに努力できる人材かが問われる時代が来たのです。


それは、学校だけにとどまらず、入社試験でも同じです。


5教科で点数をとる努力よりも、自分の特性を磨くことへ転換する時代がやってきたのです。


それが事実なら、この先

潰れる塾はますます増えていくことでしよう。


点数にとらわれない、自分の好きなことを見つけ、それを将来の仕事へ結びつけるキャリア教育が、重要な時代がもう目の前まで来ているのです。