熊野古道の続きです
福定の大銀杏を見た後 国道311号を引き返し清姫の墓所に立ち寄りました
安珍清姫伝説で有名な清姫の墓があります
928年に奥州白河(福島県)から安珍というたいへんにイケメンなお坊さんが熊野詣をしようとやってきました。
途中、真砂という場所で一泊することにしました。
泊まった家には「清姫という少女が居り、安珍に一目惚れをします。
清姫は「わたくしと夫婦になってください」と頼みます。
これに困り果てた安珍。
「熊野に行った後また立ち寄ります」と約束して清姫の元を後にしました。
それから数日。一向に安珍は帰って来ません。
心配になった清姫は道行く人に尋ねます。
もしもしそこの御方。熊野に行った安珍というお坊さんを知りませんか?
それなら、そのお坊さんならもうここを通り過ぎましたよ。
よそうもしない返事に清姫は怒り心頭。帰りに寄る、と約束したではないか。
周りの視線などなりふり構わず、安珍の向かったという方向に駆けていきます。
一方の安珍。歩いていると後ろから自分の名前を呼ぶ声がする。
誰ぞや、と振り返ればなんと清姫が追いかけてきます。
仰天した安珍は思わず「人違いです!」と言いながら逃げ出してしまいました。
これが火に油。何かの間違いであってほしいという清姫の思いは無残に打ち砕かれ、
残ったのは悲しみに安珍への怒りと恨み。
待てえ、と安珍を追い続ける清姫。
するとだんだん寄与ひ得mの口が裂け、炎を吐き、角が生えてきます。
やがて日高川という川に着きました。
安珍が渡し船に乗って逃げていきます。
逃がすものか、と清姫も川に飛び込みました。
そしてとうとう、清姫は完全な大蛇へと転身してしまいました。
日高川を渡り終えた安珍は道成寺、というお寺に逃げ込み助けを求めました。
道成寺の僧侶によって釣り鐘を下ろしてもらい、安珍はその中に隠れます。
少しして大蛇と成った清姫がやってきます。
隠れた安珍を見逃さず、鐘に巻き付いて尾っぽでガンガンと叩きながら火を吐いて
その後、清姫は日高川に身を沈めたと言います。
以上で安珍清姫伝説のあらすじです。
純粋な少女が旅の僧侶に恋をするも嘘を吐いて逃げられ、怒りと悲しみのあまり
どの時代でも愛されてきた恋物語。
それが安珍清姫伝説と言えるでしょう。
文章は清康紀州流域からお借りしました










