声が届かなくなってからずいぶんと経つ

心配ないよ

目を閉じた中に

見える姿はいつも微笑んで

私に呼びかけている

その声がどんな風に聞こえていたのか

はっきりと思い出せるから

いつも近くに感じられる
一度刻んだ痛みを忘れては

守れない約束が増えていった

去っていった人が恋しくて

それでもそれはもう叶わないのだと知ったとき

夢から覚めて
色褪せた場所に立つ

どこかに置いてきてしまったものを取り戻せたなら

再びきらめき始めるのだろうか
まだ吹かない風を

腰を降ろして待っている

目を閉じて耳を澄まてみたらいいと

背中越しに伝わってくる

どこかで揺れている木々

そんな音を聞いて

すぐそこまで来ているんだってわかった