こういう事を言う人もSpeechの本質をまるで理解していない。
「ESS界は勝ちを狙ったTopicばかりが選ばれている。自分は自分の伝えたいことを伝えていけばいいのだ」
はじめに言っておくが、「大会で勝つ」ことなどに比べれば、「伝える」ことはその何倍も難しいのだ。逆に言えば、伝える価値のあるものをきちんと伝えることが出来れば、その人は間違いなく優勝カップを手にしている。
その昔、前期で辛酸をなめ、後期で挽回して大きな大会で何度も優勝を重ねたある女史が、「優勝した大会のレセプションで色々な人と話すうちに、AudienceやJudgeにいかに自分が言いたかったことが伝わっていなかったのかを目の当たりにしました。自分もまだまだ修行が必要です」と言っていたが、彼女のような人間がSpeechの本質を本当に理解しているのだ。
あなたが、伝えたいことをSpeechに込めて伝えたにもかかわらず、大会で優勝できなかったとしたら原因は3つのうちのどれかだ。
1. 聴衆にあなたの主張は伝わったが、その主張がごくありふれたつまらないものだった。
2. あなたの主張は素晴らしいものだったのかもしれないが、聴衆には全く伝わらなかった。
3. あなたの主張もつまらないし、それを聴衆に伝えることも出来なかった。
大会で勝利を収めた人間は、あなたよりも主張が優れていた、そしてそれが聴衆にきちんと伝わったから優勝カップを手に出来たのだ。その人達を目の前にして、「あいつは勝つためのTopicを選んだから自分より良い成績を収めた」などという戯言を吐くのは、いやらしい嫉妬以外の何物でもない。伝える価値のあることを本当に伝えることができた人間が、負けるはずなどないのだから。
