不思議なもので、ほぼ5年周期でSpeechのMain Claimを予めパンフレットに掲載してしまう愚かな大会が熱病のように日本全国に次々と現れます。そして、そういう大会はその年に大いにバッシングを受け、翌年からはそうした間違いを犯さなくなるのですが、また5年くらいすると同じ過ちを再び犯してしまうのです。まるで株式市場の大暴落が5年周期でやってくるのを見ているようで、あまり気持ちの良いものではありません。
一体全体、Main Claimを予めパンフレットに載せる意味はどこにあるのでしょうか。Main ClaimはSpeechの中でSpeakerが創意工夫を凝らして聴衆に伝えていかなくてはならないものです。本当に色々と熟考してSpeechを作ったSpeakerからしてみたら、予めパンフレットに自分のSpeechの内容が掲載されているのは迷惑以外の何物でもありません。逆に、Speechの中で聴衆にMain Claimを伝える能力がないSpeakerのために、大会実行委員会があらかじめ黒子となって聴衆に彼らの主張を伝えてあげているのだとしたら、そんな無能力のSpeakerを本選に上げている大会とは一体何なんだということになります。
さらに問題なのは、大会実行委員会がこういう暴挙に出ると、Speakerがせっかく苦労して編み出したTitleが泥だらけにされてしまうということです。どんなに気の利いたTitleを作っても、聴衆はそのSpeechを聞く前に、そのSpeakerがなぜそのようなTitleを付けたのかがわかってしまうのです。
例えて言うならば、Main Claimを予め載せてしまうということは、結婚式の2次会の幹事が、新婦のお色直しのドレスの写真を予め招待状に印刷して招待客に配ってしまうようなものです。招待客を驚かせようと思って一生懸命探し回ったお色直しのドレスを、予め招待客に暴露されてしまった。そんな幹事に対して新婦はどういう思いを抱くでしょうか。
重ねて言いましょう。Main Claimを予めパンフレットに載せるのは絶対にやめるべきです。各実行委員会には、Speech大会運営の本質はどこにあるのかをもっと深く考えて欲しいと思います。
