ぼくらはこの夏、ながれ星をつかまえに行った。
夏の星座のはずれ、花火座から放たれる星のかけらたちは、夏の一時期たくさんこの街におちてくる。
それは、まるで星のシャワーだ。
たいていの星は地上に落ちる前に消えてしまうが、中には結晶がのこるものもある。
それをつかまえるのだ。
ぼくらは列車に乗り、夜の銀河公園へ向かった。
公園にはすでにたくさんの星目当ての人々が集まり、焼鳥やタコ焼き、焼きそば、林檎飴などの屋台が並ぶ。
すぐにビール片手に屋台に並ぶ仲間たち。
「ツクールさんビール飲みますか?」
とあの子が自分の缶を手渡してくれた。
あっ、うれしい。
は~。
この頃はビールも少し飲めるようになった。
炭火で焼ける焼鳥の匂いがなんとも美味そう。
あの子に
「焼鳥食べるかい?」
と聞くと、
うれしそうに
「焼鳥!食べたいです」
と笑う。
豚串と鳥ネギを人数分注文。
ビール片手の彼女を、焼鳥屋のおやじは「あんたいい女だねー」としきり褒める。
ふふふ。まったく同感。
星が降ってくるのを待つ間、ぼくらは公園の芝生に敷物を広げ、小さな宴会をはじめた。
ビールしかないのを見て、あの子はぼくにパイナップルのチューハイを買って来てくれた。
夏だなー。
夕闇が下りてくる空をながめた。空にはすでに一番星の金星が見える。
全員揃って「おつかれさま~!」と乾杯。
チューハイが喉にしみこむ。ああ、旨い。
なんて幸せな時間。
隣にはあの子が座って、焼鳥を食べている。
「焼鳥うま~ぁ」
なんて塩たっぷりだ。
あれ、豚串たのんだのに鳥しかないや。
調子よすぎだな~あのおやじ。
みんなが持ち寄った、食べものも並ぶ。
手づくりのお弁当や、唐揚げ。おつまみに枝豆。お茶やビールたくさん。
もぐもぐ、むしゃむしゃ。なんだか楽しい。
こんな日なら毎日でも良いなー。
ぼくは寝転がって星とあの子の横顔を見ていた。
きらきらだ。
星にどんな願いをかけようか。
星をつかまえれた人は願いが一つ叶うそうなのだ。
自分がなにをのぞんでいるのかいまいちよくわからない。
なんて暢気なんだろう。
その時、その時で人生は思いもよらない事がおこるから、できるだけそれを信じてのっかろうと思っているし。
ほしいものがないと云ったらうそになるけど、
幸せな日々とステキな仲間に囲まれている。
こうやって、あの子の笑顔が見れたら、なんにもいらないなー。
や、もう少しあるか。
でも‥‥‥
「あっ星!」
公園に歓声があがる。
立ちあがろうとしたら、よろけた。
あれ、一缶でよっぱらった?
なんだかいい気持ちだ。
くふふ。
ふー。
星を追いかけて、みんな行ってしまった。
一人のこったぼくは、目を閉じて星に願った。
「どうか、みんなが幸せでありますように」
「どうぞ、あの子が幸せでありますように」
「えっと、みんなが喜ぶステキな作品がつくれますように」
あら、よっぱらってるからかな?3つも願い事してしまった。あはは。
「あたっ!」
コツンと何かが頭に当たった。
起きあがってみると、金色にかがやく星のかけらが芝生に落ちている。
手にとって、
満天のシャワーを見上げた。すごい数だ。
なんてキレイなんだろう。花火みたいだ。
星のかけらはほのかにあたたかく、手の中に溶けて消えた。
あの子がビールをとりにかえって来た。
「ツクールさん、こんな所でなにやってるんですか?早く星つかまえに行きましょう」
「ああ‥‥‥うん!」
「よしっ、星をつかまえに行こう」
2008/07/21
まぁフィクションです(笑)。
ほしまつりとか、大通りのモグモグとか、花火大会とか七夕ぜんぶ引っくるめてみました。
皆さんの願い事が叶いますように。
ぼくのホントの願い事は‥‥‥
ひ・み・つ
です(笑)