分子整合栄養医学(オーソモレキュラー療法)入門編 | 精神科医:みえしん院長

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おはようございます(こんにちは)。三重心身クリニックの臼井卓士ですニコニコ


三重心身クリニックではこころの病やメンタルヘルス不調に対し、お薬の処方をしたり、カウンセリングでの治療も行っていますが、分子整合栄養医学 という学問に基づいた、栄養素による治療も行っております。


三重心身クリニックの分子整合栄養医学外来のご相談で最も多いのが、私が精神科専門医でもあることから、うつ病やパニック障害、統合失調症などのメンタルヘルス不調に対し、保険のお薬による治療以外の治療をご希望の方からのご相談です。他にもダイエット目的→過去記事 )、アンチエイジング→過去記事 )、美肌、アトピー性皮膚炎の改善、喘息、リウマチ、がんの補助療法、健康づくり、体質改善、不妊症、スポーツのパフォーマンスアップ→過去記事 )・・・さまざまな目的でクライアントの方が増えてきております。お薬や手術などの治療だけでなく、病気の根本的治療や体質改善に関心が向いてきているのはうれしい限りです。


さて、分子整合栄養医学に関しては日本の医療の世界では決して一般的な治療とはいえません。医療の専門職よりも雑誌など、一般の方々の認識が先行しているのが現状ですしょぼん。このブログでも何度も紹介していますが、やはり正しい知識を皆様に持っていただくことが重要と考えているからです。


今回は分子整合栄養医学の基本、考え方や治療の方向性の基本について書いてみます。


基本的なことですが、私たちの身体は食べ物によって生命を維持しています。身体は多くの細胞から構成され、細胞のすべての活動は栄養素に依存しています。


私たちを悩ませる疾患にはいろいろな種類のものがあります。細菌右矢印感染症過剰な力右矢印骨折 のように因果関係がはっきりしている疾患もありますが、アトピー性皮膚炎、パニック障害、癌、不妊症、肌荒れ、動脈硬化・・・・多くの病気ではそうではありません。分子整合栄養医学では、そういった病気の根本的な原因が、栄養素の欠乏、不足にあると考えます
もちろんお薬の治療を否定するつもりはありません。たとえばパニック障害では辛い不安や発作を抗うつ薬や安定剤でまず和らげることも大切です。アトピー性皮膚炎も辛い時はステロイドなどの軟膏も重要です。つまり火事になればまず鎮火が大切であり、今後の火事の予防は落ち着いた時期に考えます。病気に対し薬を使うことは大切ですが、分子整合栄養医学は、その原因に直接アプローチする治療法であり、相互に補う関係にあると考えています。


これは私が分子整合栄養医学外来に始めて受診されるクライアントの方に良くお見せする資料の一部です。

臼井卓士のブログ

(出典 新宿溝口クリニック院長 溝口徹先生の講義資料)

私たちを構成する細胞一つ一つを元気にして、自然治癒力を高めることで症状の改善を得る治療法であることをお伝えしています。


私たちには身体の内部や外部に変化が起きても、身体は一定の状態に保とうとするホメオスタシスの働きがあります。これは体温、血圧や体液の浸透圧、病原菌やウイルスの排除、傷の回復といったものがあり、生命の維持に必須です。

私達は現在の食事だけでは、細胞膜をはじめ、細胞全体を活性化させるために、必要な栄養素の摂取は、なかなか難しい現実に生きています。

分子整合栄養医学の治療では、食事をより適正にし、メディカルサプリメント(タン白質、脂質、ビタミン、ミネラル、その他の生体内分子)を摂取・補給することで、生体恒常性(ホメオスタシス、自然治癒力)を高めて、身体を健康にします


栄養医学療法では、こんな会話からはじまります。
「あなたはいままで、どんなものを食べてきましたか?」